株式分割と登記、手続の流れを詳しく解説!分割比率をする目的、分割比率、1株あたりの株価について
株式分割の手続と登記について
株式分割とは
株式を細かく分ける方法
株式分割とは既存株式を細分化し、株式を増やすことをいいます。
株式分割によって、資本金を増やすことなく発行済株式数を増やすことが可能となります。
何分割にするの
1株を2株、3株に分割し、発行株式数を2倍、3倍にすることが可能です。
1株を10株にすることも出来ますし、3株を5株にすることも可能です。また整数倍に限らず1株につき1.5倍とすることも可能です。
上限はないため、1000分割とすることも可能です。昔、ライブドアが株式1000分割をしたことが有名でした。
分割比率とは
1株を2株にする場合、分割比率は1:2となります。
3株を5株にする場合、分割比率は3:5となり、1株を1000株にする場合、分割比率は1:1000となります。
株式分割後、1株あたりの株価はどうなる
株式分割によって、発行済株式数が増えたとしても会社価値に変わりはないため、原則、分割された分に応じて1株当たりの株式価格は修正されます。
例えば、1株あたり1万円の株式が1:2比率で株式分割(1株を2株に分割)した場合は、分割後の保有株式数は2倍となりますが、理論上、1株あたりの株価は500円となります。
何のために株式分割するの?
例えば、1株100万円もする株式だと、なかなか手が出せない人も多いです。
そこで株式1株を10株に株式分割することで、発行株式数は10倍に増加し、同時に1株当たりの株価は理論上10万円(10分の1)に下がるため、株式の売買がしやすくなり株式の流動性が増すという効果が期待できます。
株式分割により端数が出た場合
例えば、1株を1.2株とする株式分割を行った場合に、100株もっていた株主は、保有株数が120株となります。100株を1単元として設定している会社の場合20株端数がでます。この20株を処理する方法は、その端数の合計に相当する株式を競売し競売によって得られた代金を株主に交付する必要がございます(会社法235条)。
株式分割の手続の流れ
発行可能株式総数を確認する
まずは、株式分割をすることによって、発行済株式総数が、発行可能株式総数を超えないか確認しましょう。発行可能株式総数は登記簿謄本に記載されています。もし、発行可能株式総数を超えてしまう場合は、発行可能株式総数を広げる手続をあわせて行います。
株式分割の決議をする
株式会社は、株式分割をしようとするときは、株主総会決議を行う必要がございます。
なお、取締役会設置会社であれば、取締役会決議において、株式分割を行うことが可能です。
これは、株式分割がされたとしても、株主の地位に何ら実質的な変動は生じさせないし、会社債権者にも影響を与えないので、取締役会設置会社では、取締役会決議において株式分割をすることが出来るものとしています。
決議事項は、下記のとおりです。
②効力発生日
③基準日
株式分割をしたら登記が必要
発行済株式総数(登記事項)に変更が生じるため、登記申請が必要となります。
専門家である司法書士へ依頼をしましょう。なお、基本的には株主総会議事録等は司法書士の方で作成いたします。
さいごに
いかがでしたでしょうか。本日は株式分割の流れ等をご紹介させていただきました。
株式分割に関するご相談は永田町司法書士事務所までお問い合わせください。
正確、スピーディーに対応させていただきます。