新株予約権(SO) / 新株予約権(SO)

税制適格ストックオプションの対象者と発行条件は?

税制適格ストックオプションの対象者と発行条件は?


ストックオプション

インセンティブを目的としたストックオプションについては、税制の優遇が受けられる税制ストックオプションであることが多いです。
ただし、税制適格ストックオプションとして税法上の優遇措置を受けるためには、租税特別措置法に規定されている要件を満たす必要があります。
このコラムでは、税制適格ストックオプションの発行条件やメリットなどについて、わかりやすく解説していきます。

税制適格ストックオプションとは

税制適格ストックオプションとは、税制の優遇を受けられる租税特別措置法第29条の2の要件を満たしたストックオプションのことです。
企業の役員や従業員のインセンティブを目的としたストックオプションは、税制適格ストックオプションであることが多いです。

税制適格ストックオプションの発行条件

税制適格ストックオプションに該当するための条件は、次の通りです。

【税制適格ストックオプションの発行条件】
●付与対象者
自社および子会社(50%を超えるものに限る)の
・取締役
・執行役
・使用人
※ただし、大口株主・その特別関係者・配偶者を除く
●所有株式数
発行済株式の3分の1を超えないこと
●権利行使期間
・当該新株予約権に係る付与決議の日から2年経過した時から、付与決議日から10年経過する時まで
・設立5年未満の非上場会社の場合は、当該新株予約権に係る付与決議の日から15年を経過する日まで
●権利行使価額:権利行使価額が契約締結時の時価以上であること
●権利行使限度額:権利行使価格の合計額が年間で1,200万円を超えないこと
●譲渡制限;譲渡禁止
●発行形態:無償
●株式の交付:会社法第238条第1項に反しないこと
●保管・管理などの契約:証券会社等と契約していること
●その他事務手続き:法定調書、権利者の書面等を提出すること

参考:租税特別措置法29条の2、租税特別措置法施行令19条の3

税制適格ストックオプションのメリット

税制適格ストックオプションのメリットは、ストックオプションの権利行使時には税金が発生しないことにあります。
税制非適格ストックオプションの場合には、権利行使時および権利譲渡時に税金が発生するため、税制適格ストックオプションの場合よりも、多くの税金がかかることになります。
また、税制非適格ストックオプションより税率が低いことも、大きなメリットとなるでしょう、

【税制適格ストックオプションの税率】
税制非適格ストックオプション
権利行使時:〜55%
売却時:20%
税制適格ストックオプション
売却時:20%


手続きのご依頼・ご相談

税制の優遇が受けられる税制適格ストックオプションに該当するためには、法律上の細かい要件に該当する必要があります。
ストックオプションの設計・評価・登記に関するご依頼・ご相談は司法書士法人永田町事務所までお問い合わせください。


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