法人手続 / 法人設立

会社設立における発起人とは?発起人が行う行為・責任について解説

発起人の責任


発起人とは

株式会社を設立するには、まず、発起人を決定しなければならない。
発起人とは、定款作成において、定款に発起人として著名した者をいう(会社法26条)。
会社設立の方法は二つあり、I発起人が設立時発行株式の全部を引き受ける方法と、II発起人が設立時発行株式を引き受けるほか、設立時発行株式を引き受ける者を募集する方法がある(会社法25条)。
各発起人は、設立時発行株式を一株以上引き受けなければならず、株式会社の成立時に、出資の履行をした設立時発行株式の株主となる。株式会社成立後は、詐欺又は強迫を理由として設立時発行株式の引受けを取消しすることはできない(51条2項)。

発起人が行う行為

設立段階において発起人が行う行為としては、

①定款作成などの設立を目的とした行為
②設立事務所の賃借や設立事務員の雇入れなどの法律上・経済上必要な行為
③財産引受人などの会社経営を開始する準備行為

上記3種類となる。原則として、発起人の権限の範囲は、上記①②までの行為とされている。
しかし、判例では、法定要件を満たした場合のみ③の財産引受人にも及ぶとしている。発起人なが権限外の開業準備を行った場合、設立後に会社が追認さしたとしてもその効果は帰属せず、無効となる。また、判例では、発起人が行った開業準備行為が無効とされる場合であっても、無権代理行為による民法117条を類推適用し、その責任は負わなければならないとしている。

発起人の責任

その他上記以外に発起人の責任とされるのは、出資された財産等の価格が不足する場合の責任である(会社法52条)。
株式会社の設立時における現物出資財産の価格が定款に記載された額に著しく不足するときは、発起人及び設立時取締役は、株式会社と連帯して不足額を支払う義務を負うとされている。
この場合であっても、検査役の検査を受けた場合、当該証明者が当該証明をするについて注意を怠らなかった場合は義務を負わないとされている。また、出資の履行を仮装した場合は、全額支払いの義務を負う。そして、発起人は株式会社に対し善良な管理者の注意をもって設立手続きを行う義務がある。したがって、任務懈怠にかかる原因により会社に損害を与えた場合には、会社にかかる損害を賠償する責任を負わなければならない(会社法53条1項)。この責任は、総株主の同意がなければ免除することができない。また、第三者に対する損害に関しては、職務を行うについて悪意又は重大な過失があったときは、第三者に生じた損害を賠償する責任を負う(同条2項)。

会社が設立に至らなかった場合

 このように、発起人によって、発起人の権限の範囲内で株式会社設立を目的とする行為が行われる。しかし、設立登記に至る前になんらかの理由で株式会社が成立しない場合もある。「成立しなかったとき」は、設立登記するに至らずに、会社が法律上にも事実上にも存在するに至らなかった場合をいい、そのような場合においても、発起人は、連帯して、設立に関して行った行為についての責任を負わなければならない(会社法56条)。設立時募集株式の引受人に対する払込金の返還については、無過失責任とされるので、発起人に落ち度がない場合であっても、その責任は負わなければならない。これは株式引受人保護のための規定であるが、株式引受人側に不成立の原因とされる責任がある場合には、56条の適用はない。また、定款認証などの手数料や株式会社設立に関して支出した費用は、全額発起人が負担しなければならない。

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本日は発起人の責任について解説しました。
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