コラム

監査等委員会設置会社へ移行する際の登記手続きについて解説、添付書類や登記すべき事項などについて

役員変更 / 登記申請手続(各種) / 監査等委員会設置会社



監査等委員会設置会社へ移行する際の登記手続きについて


監査等委員会設置会社

株式会社は、監査役の代わりに、監査等委員を置く機関構成を採用することが出来るとされています。
この場合、会計監査人を必ず置く必要がございます(会社法327条)。
監査等委員会設置会社とする場合、定款には、取締役会設置会社、監査等委員会設置会社及び会計監査人設置会社である旨が記載されている必要があります。

監査等委員である取締役とそれ以外の取締役

監査等委員である取締役とそれ以外の取締役は、株主総会において区別して選任されます。

監査等委員以外の取締役

任期

監査等委員以外の取締役の任期は、原則として選任後1年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までとされています。
監査等委員である取締役と異なり、定款または株主総会の決議によって任期を短縮することは可能です。
任期の伸長は、非公開会社であったとしてもすることはできません。

監査等委員である取締役

任期

監査等委員である取締役の任期は、原則として身分保障の観点より選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとされています。
通常の取締役と異なり定款または株主総会の決議によってその任期を短縮することは出来ません(ただし、定款の定めを前提として前任者の残存任期として補欠監査等委員として法定機関より任期を短縮することが可能)。

登記手続きについて

監査等委員会設置会社に移行するにあたっては次のような登記をする必要があります。
例)監査役会設置会社が監査等委員会設置会社へ移行する場合…

・監査等委員会設置会社の定めの設定
・監査等委員である取締役及びそれ以外の取締役、代表取締役の変更
・監査役及び会計監査人の変更
・監査役設置会社の定めの廃止
・監査役会設置会社の定めの廃止
・重要な業務執行の決定の取締役への委任についての定め設定(ある場合)
・非業務執行取締役等の会社に対する責任の制限に関する規定の変更

また、社外取締役については、社外取締役である旨の登記も入れます。
登記すべき事項は、以下のとおりです。

「役員に関する事項」
「資格」取締役
「氏名」A
「原因年月日」令和〇年〇月〇日重任

「役員に関する事項」
「資格」取締役
「氏名」B
「原因年月日」令和〇年〇月〇日重任

「役員に関する事項」
「資格」取締役
「氏名」C
「原因年月日」令和〇年〇月〇日退任

「役員に関する事項」
「資格」取締役・監査等委員
「氏名」C
「役員に関するその他の事項」(社外取締役)
「原因年月日」令和〇年〇月〇日就任

「役員に関する事項」
「資格」取締役・監査等委員
「氏名」D
「役員に関するその他の事項」(社外取締役)
「原因年月日」令和〇年〇月〇日就任

「役員に関する事項」
「資格」取締役・監査等委員
「氏名」E
「役員に関するその他の事項」(社外取締役)
「原因年月日」令和〇年〇月〇日就任

「役員に関する事項」
「資格」代表取締役
「住所」東京都〇〇区〇〇町〇丁目〇番〇号
「氏名」A
「原因年月日」令和4年12月28日重任

「役員に関する事項」
「資格」監査役
「氏名」D
「役員に関するその他の事項」(社外監査役)
「原因年月日」令和〇年〇月〇日退任

「役員に関する事項」
「資格」監査役
「氏名」E
「役員に関するその他の事項」(社外監査役)
「原因年月日」令和〇年〇月〇日退任

「役員に関する事項」
「資格」監査役
「氏名」F
「役員に関するその他の事項」(社外監査役)
「原因年月日」令和〇年〇月〇日退任

「役員に関する事項」
「資格」会計監査人
「氏名」〇〇監査法人
「原因年月日」令和〇年〇月〇日重任

「監査役設置会社に関する事項」
「原因年月日」令和〇年〇月〇日廃止

「監査役会設置会社に関する事項」
「原因年月日」令和〇年〇月〇日廃止

「監査等委員会設置会社に関する事項」
監査等委員会設置会社
「原因年月日」令和〇年〇月〇日設定

「非業務執行取締役等の会社に対する責任の制限に関する規定」
 当会社は、会社法第427条第1項の規定により、社外取締役との間に、同法第423条第1項に規定する損害賠償責任を限定する契約を締結することができる。ただし、当該契約に基づく損害賠償責任の限度額については、法令が規定する額とする。
「原因年月日」令和〇年〇月〇日変更

「重要な業務執行の決定の取締役への委任に関する規定」
重要な業務執行の決定の取締役への委任についての定款の定めがある
「原因年月日」令和〇年〇月〇日設定



重要な業務執行の決定の取締役への委任に関する規定については、定めがある場合登記をしますが、抽象的な記載となるのが特徴となります。
また、非業務執行取締役等の会社に対する責任の制限に関する規定については、もともと記載があった場合、取締役と監査役がまとめて登記されているためここは「変更」となります。

役員の登記事由

その他、役員については、
(1)従前の取締役が退任と同時に監査等委員以外の取締役に就任する場合の登記原因は「重任」となります。再任にあたるため、商業登記規則第61条の適用はありません。
(2)従前の取締役が退任と同時に監査等委員である取締役に就任する場合、それぞれの地位は異質であると考えられるが、再任と考えることが出来るため商業登記規則第61条の適用はありません(登記研究808号148頁)。
(3)従前の監査役が退任と同時に監査等委員である取締役に就任する場合、それぞれの地位は異質であるため、再任と考えることは出来ず、商業登記規則第61条の適用がありますので、本人確認証明書を添付する必要があります。

登記添付書類

登記添付書類は次のとおりです。
①株主総会議事録
②株主リスト
③取締役会議事録
④各役員の就任承諾書
⑤本人確認書類
⑥登記手続委任状
⑦監査法人の登記事項証明書(添付省略)
(会社法人等番号 0000‐00‐000000)

手続きのご依頼・ご相談

本日は監査等委員会設置会社への移行の登記手続きについて解説しました。
商業登記に関するご相談は司法書士法人永田町事務所までお問い合わせください。


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