投資組合って何?投資組合を簡単解説
投資組合とは
投資組合とは、ひとことでいうと「投資家からお金を集めて、組合は集めたお金を事業や不動産等の資産に投資し、儲けた利益を出資の比率等に応じて投資家へ分配する仕組み」です。
投資対象は、不動産、株式、債権、事業そのもの、特許権にすら及びます。
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なぜ、投資家は「投資組合」を利用するのか
それは、例えば、目ぼしい投資対象(ここでは高額な不動産とします)をみつけたとしても、それが何十億とする場合、ひとりではお金が足りず投資できない場合があります。こんなとき投資組合を通じて投資家があつまることで何十億とする不動産を購入することが可能となります。
次に、事業に投資する場合は、その事業への専門知識や管理が必要となり負担が大きくなります。たとえば、自分で飲食業を経営する場合は飲食業界への知識、社員への教育、メニューの決定等が必要となります。他に仕事があれば、当然飲食業に専念することは出来ません。そこで、これに専念できる人にお金を預けて経営してもらう方がうまくいくはずです。
このように、投資組合は投資家が「1人では出来ないことをみんなで集まりお金を出し合いその運用をプロに依頼することを可能とする」ことができるのです。多くの投資家が集まり専門家へお金を預け運用を任せることにより投資リスクを分散することが出来るのです。
自分で投資する場合のメリット
・運用手数料がかからない(すべて自分の利益として受け取れる)
・自分1人で意思決定可能
自分で投資する場合のデメリット
・失敗リスクが高い
・出資先への専門知識、勉強等が必要となり投資までに時間がかかる
投資組合に投資する場合のメリット
・失敗リスクが低い
・出資先への専門知識、勉強等が不要なため投資まで時間がかからない
投資組合に投資する場合のデメリット
・運用手数料がかかる。
・他の投資家の意見も聞く必要がある。
なぜ「投資組合」という形を利用するのか
1.投資家との契約内容を自由に定めることが可能
投資組合は、株式会社のように会社と株主の間における厳格なルールが定められているわけではなく、組合と出資者は契約によってその内容を自由に定めることが可能です。
例えば、投資組合が目的を達成(終了)するまで、利益を分配しないこととしたり、管理者が受け取る報酬も契約書の中で取り決めれば自由であります。
ただ自由とはいっても、それは投資家に説明し納得していただき押印いただける内容である必要があります。
2.コストがやすい
投資組合には、投資家に対してのみ報告義務を追います。組合と投資家のあいだで合意があればよく、公認会計士による監査等の必要もありません。運用をまかされた人間(管理者)は、専門家として最大限の利益を獲得することを目的とするため、投資組合を組成し運営するコストが安ければ、結果的に投資家が受ける利益は大きくなります。
また投資組合は「パススルー課税」といって、組合に対して課税せず、その構成員(投資家)の所得に対して課税をするため、投資組合を組成する人(管理者)にとっても都合がよいものであります。
3.投資組合は簡易迅速に組成可能
基本的には登記を必要とせず、管理者と投資家がお互いに条件に納得し押印をすれば極論1日で投資組合を組成することも可能であります。
まとめ
契約自由・・・投資家が納得すれば自由に内容を決定できる。
低コスト・・・公認会計士の監査等が必要なく機関設計等の縛りがない。
パススルー課税のため組合には課税されない・・・配当受け取った投資家が支払うだけでよい。
迅速に組成可能・・・契約を締結するだけですぐに組成される。
投資組合は解散することが前提
株式会社とは異なり、投資組合は最初から投資期間を決め解散を前提にします。ようは、その目的のためだけにプロジェクトを組み達成すれば解散することを繰り返す性質のものとなります。例えるなら1つの映画をみんなで作成するために集まった「XX政策委員会」のようなものであります。
投資家としては投資期間が短ければ短い程安心しますが利回りは小さくなる傾向にあります。株式会社は、原則として未来永劫存続することを目的として運営していく性質のものとなります。社歴が長ければ長いほど、尊敬され価値を持ちます。
一方で投資組合は、はじめる前に必ず終了する日を決めます。投資組合の実体は契約書だけであり契約書で定めた期間だけ投資家は利回りを受取り、その期間が終了すれば投資組合は解散するのです。
はじめて投資組合を組成する際は管理者に対する信頼もあるわけではないため組合の存続期間は短くしなければなりたちません。また投資期間が長いと途中で元本を回収したくなった場合、投資組合では上場株式とは違い取引市場がないため、出資者は自分の持分を第三者に譲渡して元本を回収するが困難であります。投資家としてはある程度お金に働いてもらったら元本は返してほしいと考えるのが当然ですよね。
そのため、投資期間を短くし、実績を重ねることで次の投資組合組成へとつなげていくことになります。
さいごに
いかがでしたでしょうか。投資組合契約書作成に関するご相談等は、当事務所へお気軽にお寄せください。
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