コラム

【中編】特定目的会社(TMK)とは?資金調達の種類、投資家保護機能とは。大きな特徴を簡単解説

法人登記 / 法人設立 / 組合

 

金融取引商品取引業者としての登録は不要

特定目的会社(TMK)は、【前編】特定目的会社(TMK)とは でご紹介したとおり「資産の流動化に関する法律」に基づき設立される特別な法人であります。

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特定目的会社(TMK)を設立し投資家を募ったとしても、金融取引商品取引業者としての登録は必要ないことが大きな特徴です。故に、投資家の権利を強く保護しています。

 

投資家保護機能

今日は、投資家の保護機能についてご紹介したいとおもいます。特定目的会社(TMK)の設立を検討している方にとっては、いずれも大事な情報ですので最後までご覧いただければと存じます。

 

4種類の資金調達方法

特定目的会社(TMK)の資金調達には大きく分けて4種類の方法がございます。

 

①特定資本

特定資本の金額に上限はなく、出資している方を「特定社員」とよびます。
これは株式会社の資本金にあたり、有限責任となります。
通常、倒産隔離(想定外の損失を回避)をするため一般社団法人やケイマン諸島法人が特定社員となる場合がほとんどです。

なぜ一般社団法人が特定目的会社の出資者(=親会社)となることにより倒産隔離ができるのでしょうか。

通常株式会社の場合は、株主が資本を提供し、会社の意思決定権を有するため株主が経営破綻すると子会社である株式会社も経営破綻するのです。
一般社団法人の場合出資者より「基金」という名目で資金を募ります。会社
当該基金をだした社員は一般社団法人の意思決定に権限を有することはなく、他に決定権を有する「社員」が就任し当該社員が意思決定をしていくため、たとえスポンサーである『基金提供者』が破たんしたとしても、一般社団法人を通じて、破たん手続きに入ることは出来ません。つまり、一般社団法人がスポンサーとSPCとの支配関係を遮断しています。これが『倒産隔離』という機能です

 

②優先資本

特定目的会社(TMK)では、議決権はありません。その代わりに特定資本より配当や残余財産が優先して分配される優先証券を発行することが可能です。

優先出資証券はそれぞれ異なる条件のものを発行することが可能であるため、投資家の希望通りの投資組合を設計し設立することが出来ます。上述したように、それぞれに議決権はありませんが「共有権」がございます。
また特定目的会社(TMK)は優先出資証券の譲渡を制限することは出来ないとされています。投資家保護の観点より投資家がいつでも資金を回収出来るようにという趣旨からです。

 

③特定社債

資金調達の中には特定社債を発行する方法によることも可能です。この場合原則的に、特定目的会社(TMK)に対して調査権を有する「特定社債管理者」を設置することが義務付けられています。
ただし、例外的に次の要件を満たすことで設置しないことも可能とされています。

・各特定社債を1億円以上で発行
・50口未満(特定社債の総額を最低額で割った数)

管理者を設置することはコストが高いため、必ず検討しましょう。

 

④特定目的借入

特定目的会社(TMK)は資産流動化計画で借入の限度額を定めて組合財産を取得するために金融機関から借り入れを行うことも可能です。
特定目的会社(TMK)を利用する目的は、投資する組合財産の運用リスクを出資者である投資家にも負っていただくところにあります。
当然、運用が成功すれば投資家は利益を受け取ることができるため、特定借入は運用する管理者が連帯保証に入らない借入(ノンリコースローン)とする場合がほとんどであります。
そして特定目的会社(TMK)には最低1名の監査役を選任することが義務付けられており会計監査人と一緒に特定目的会社(TMK)をチェックする役割を有しています。

 

さいごに

いかがでしたでしょうか。このように特定目的会社(TMK)は、様々な資金調達の方法があり、また投資家の資産を保護する機能が備わっていることが大きな特徴であります。
特定目的会社(TMK)に関するご相談やLLP、LPS設立に関するご相談は永田町司法書士事務所までお気軽にお問い合わせください。

 

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