スクイーズアウト3つの手法(特別支配株主貴のの特徴をそれぞれ解説!
スクイーズアウトの手法を解説!
スクイーズアウトとは
スクイーズアウトとは、日本語では「締め出し」と訳し、少数株主は保有する株式を強制的に買い取ることにより、株主全体の意思決定を行いやすくすることをいいます。
中小企業のM&Aの場合、分散した株主を整理する目的で活用されます。他にも、株主総会決議がスムーズになったり、株主対応コストが減らせたりするなどのメリットがあります。
スクイーズアウトの手法
①特別支配株主の株式等売渡請求
株式等売渡請求とは、総株主のうち議決権を9割以上所有している特別支配株主が、会社を通じて自分以外の株主に株式売却を請求する手法です。
特別支配株主とは、対象となる会社の総株主の議決権の10分の9以上を有している株主のことをいいます(会社法179条1項)。
特別支配株主といえるためには、原則として1人または1社で保有株式要件を満たす必要がありますので、経営陣の株主を合計して10分の9以上となることでは足りないため、特別支配株主となる要件は重いといえます。
しかし要件を満たすと、株主総会決議が不要で、代表取締役の承認あるいは取締役会の承認でスクイーズアウトできるというメリットがあります。
②全部取得条項付種類株式の利用
全部取得条項付種類株式とは、会社が株主総会の決議によってその全部を取得する旨の定めのある株式のことです(会社法第171条1項)。
普通株式しか発行していない会社の場合、まず株主総会特別決議によって種類株式(全部取得条項付種類株式)を設定するための定款変更を行い、その上で、普通株式を有する株主と会社の合意を行い全部取得条項付種類株式に変更(転換)します。
発行済の仏株式を種類株式に転換するためには、会社と株主の合意が必要になりますし、そこまでに至る手続きにおいても複雑な手続きを要するため現在では主流な手法ではありません。
③株式併合
株式併合とは、複数の株式を1株に併合し発行済み株式数を減らす手法です。
株式併合は3分の2以上の議決権があれば株主総会の特別決議で実行できます。
少数株主を1株未満の株主とし、その株式を強制的に買い上げ、株主には対価を交付します。この時株主に交付する対価は、裁判所によって妥当性が審査されるため、慎重に決定する必要があります。
お手続きのご依頼・ご相談
本日はスクイーズアウトについて解説しました。
会社・法人手続き(商業登記)に関するご相談などは司法書士法人永田町事務所までお問い合わせください。