株式併合 / 登記申請手続(各種)

株式併合の目的・活用方法やメリットを解説!株価調整やスクイーズアウトについて



株式併合について


株式併合とは

株式併合は複数の株式を1株にまとめることをさします。すでに発行されている株式数を減らす目的などで行われます。
株式の数は減りますが、会社の自己資本である価値は変更されません。
ただし、併合比率により1株あたりの価格は変わります。
たとえば、2株をまとめて1株に併合すれば、発行済株式数は半分になるため、会社の価値が同じだとすれば、株価は理論的には2倍になるということです。
もっとも、各株主が現在所有している株式の数によっては、単元未満株を保有する株主が生じます。

たとえば、2株を1株にする場合、現在5株保有している株主は2株と、単元未満株1株となってしまうので注意しなくてはなりません。
株式併合後に1株として認められる2株分については、自由に株式市場で売ることもできますが、残ってしまった1株分は、株式市場で売れる単位ではなくなるので自由に換金ができなくなります。
株主に不便を強いてしまう場合や流動性を奪ってしまうため、株式併合を行うには、株主総会の特別決議が必要です。

株式併合を行う目的とメリット

株式併合を行う目的としては、株価の調整や管理コスト削減、スクイーズアウトが代表的です。
それぞれどのようなメリットがあるのか見ていきましょう。

株価調整

株式市場での評価と実際の会社の実態がずれているなど、株価が本来より低いと考えられる場合に、株式併合をすることで株価を上げる目的です。
株価が割安であれば、買いたい投資家も出る一方、既存株主にとっては、いつまでも売れずに塩漬けにされてしまいます。
会社にとっても、会社の実績を反映した株価に戻すことで、会社の経営状態の良好さをアピールできるなどのメリットがあります。

株式管理コストの軽減

発行済株式数が多くなりすぎ、少額の出資の株主が増えると、株式管理コストも増大します。
株主総会の招集通知を送ったり、株主総会の会場を手配して運営したり、配当金の支払い通知や株主優待券を郵送するなど、何かとコストがかかるためです。
株主併合で株式数を減らすことで、株式管理コストの軽減が可能です。

スクイーズアウトに利用

スクイーズアウトとは、少数株主を減らし、大株主の意見が通りやすくする目的で行われる一部の株主を締め出す目的を指します。
大株主に限定されることで、株主総会が簡単に開催できるようになり、意見もまとまりやすくなります。
意思決定のスピードが速まり、経営の方向性を決めやすく、安定経営にもつながるのがメリットです。
ただし、スクイーズアウト目的の株主併合派、少数株主から訴訟を起こされるリスクもあるので、簡単に実行できるものではありません。

お手続きのご依頼・ご相談

本日は株式併合の目的・活用方法やメリットを解説しました。
株価調整やスクイーズアウトに活用されます。
株式併合など商業登記に関するご相談は永田町司法書士事務所までお問い合わせください。


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