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株式の質入れを解説!略式質・登録質・譲渡担保それぞれ解説、質入れができない場合とは?



株式の質入れを解説!略式質・登録質・譲渡担保それぞれ解説、質入れができない場合とは?


株式の質入れ

株式は、原則自由に担保化することができます。

会社法146条
1.株主は、その有する株式に質権を設定することができる。



株式を自由に担保化することができる根拠は、会社法127条において株式譲渡が原則自由であると定められているからです。
しかし、一定の制限があり、以下の2つの項目においては、株式の担保化は認められていません。

①譲渡制限の定めのある場合(会社法107条1項、会社法108条1項)
②権利株(会社法35条、50条2項、63条2項、208条4項)、または株券発行前の株式(128条2項)。


株式の担保化

株式の担保化は、以下の三つに分けることができます。

①略式質
②登録質
③株式の譲渡担保


略式質

略式質は、株券発行会社において発行された株券を、当事者間の合意によって設定します。この場合、質権者による株式の継続占有が第三者に対する対抗要件となるので、株券発行会社における株券につき有効な方法です。その効力は、優先弁済権、留置的効力、物上代位権です。

登録質

登録質は、質権者の請求によって、会社が質権者の氏名または名称および住所を株主名簿に記載・記録してなされる方法です。原則として、株券発行会社以外の株式は、登録質の方法によってのみ質入れ可能です。なぜなら、株券が発行されなければ、質権者は占有することができないので、株主名簿に記載・登録しなければ第三者に対抗することができないからです。登録質の効力は、優先弁済権、留置的効力、物上代位権です。

株式の譲渡担保

株式の譲渡担保は、担保の目的のために株式を債権者に譲渡する方法です。株券発行会社の場合、株券の交付によって成立します。担保権者が株券を占有することで第三者に対する対抗要件となります。また、登録譲渡担保においては、さらに名義書換の方法によって担保とします。略式質との違いは、外形によって区別することはできないので、当事者間の意思により区別します。当事者の意思が明確でない場合は、譲渡担保であると推定されます。譲渡制限株式を譲渡担保と担保とする場合は、会社の承認を要します。会社の承認を経ずに譲渡担保に供えた場合であっても、契約当事者間では有効となります。

質権の及ぶ範囲

上記①②③全ての質権は、会社法151条の記載事項全てに及びます。

会社法151条
1.株式会社が次に掲げる行為をした場合は、株式を目的とする質権は、当該行為によって当該株式の株主が受けることのできる金銭などについて存在する。
①取得請求権付株式の取得日の規定による取得請求権付株式の取得
②取得条項付株式の取得日の規定による取得条項付株式の取得
③全部取得条項付種類株式の取得日の規定による全部取得条項付種類株式の取得
④株式併合
⑤株式分割
⑥株式無償割当て
⑦新株予約権無償割当て
⑧剰余金の配当
⑨残余財産の分配
⑩組織変更、合併、株式交付、株式移転



略式質は、登録質と異なり、株券を交付するだけで、株主名簿に質権に関する所定の事項を記載・記録しません。しかし、会社法の明文規定によって、剰余金配当請求権に対する物上代位と言うとても強力な権利は、略式質権によっても及ぶと定められています。

手続きのご依頼・ご相談

本日は株式の質入れ(略式質・登録質・譲渡担保)について解説しました。
登記に関するご依頼・ご相談は司法書士法人永田町事務所までお問い合わせください。



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