登記申請手続(各種)

会社分割と商号続用免責登記について解説!事業譲渡と比較



会社分割と商号続用免責登記について


そもそも免責の登記とは何なのか

会社法では事業譲渡があった場合、譲受会社が譲渡会社の商号を引き続き使用する場合は、譲受会社も譲渡会社の事業によって生じた債務を弁済する責任を負うとされています(会社法第22条第1項)。
ただし、譲渡会社の債務を弁済する責任を負わない旨を登記した場合は、上記第1項の責任を負いません(同条第2項)。
簡単にいえば、新株式会社が免責の登記をしていれば、その責任を負わなくて良いということです。
また、商号の続用がなくても屋号の続用がある場合は、同じくこの会社法が類推適用されます。
そして、実務上は過去の判例も踏まえ、譲受会社が屋号のみを続用する場合でも免責の登記をすることができるようになっています。

会社分割と免責の登記について

前述したのは事業譲渡の場合ですが、会社分割(吸収分割)においても免責の登記をすることが可能です。
会社分割において商号続用がなくても屋号の続用がある場合には、免責の登記をすることができるようになっています。
つまり、事業譲渡であっても会社分割であっても、譲り受けた側が事業の名称(屋号)をそのまま使って運営を承継しても、免責の登記をすれば責任を負わずに済むことになります。

免責の登記の添付書類

免責の登記は法務局に申請が必要ですが、その際には添付書類が必要です。
会社分割の場合と事業譲渡の場合で多少の違いあります。

会社分割の場合

1.分割会社の承諾書
2.分割会社の印鑑証明書(ただし承継会社と分割会社の管轄法務局が異なる場合)

事業譲渡の場合

1.譲渡会社の承諾書
2.譲渡会社の印鑑証明書(ただし譲渡会社と譲受会社の管轄法務局が異なる場合)

会社分割に免責の登記は必須

会社分割した際、本来であればこれまでに生じた債務について責任を負わされる立場になるところ、免責登記をすることで弁済をしなくても済むようになります。
何も手続きをしなければ免責は受けられませんが、屋号のみをもらう場合でも漏れなく免責登記をしておけば安心です。
しかも、免責登記は、債権者からの賛成も必要ありません。
商号や屋号を引き継ぐ際には免責登記を行い、リスクを回避することが重要です。

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本日は会社分割と商号続用免責登記について解説しました。
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