その他 / 事業承継

事業承継の手段をそれぞれご紹介

事業承継それぞれのスキームを説明


経営者の高齢化と事業承継

日本では、経営者の平均年齢が60.4歳と前年度よりも0.1歳上回っており、毎年最高齢を更新しています。このような経営者の高齢化に伴い、事業承継が注目されています。事業承継とは、相続、贈与、株式のスキームによって、会社の経営権・資産・負債などの全てを承継する後継者を確保し、事業を継続させることです。また、事業や企業を発展させるために行う場合もあります。最近では、持株会社を活用した方法を利用する会社が増えています。

事業承継のスキーム

スキーム1:相続

こちらは、親族内承継となりますので、いわゆる相続によって株式を承継するという方法になります。この場合ですと、相続税の支払いを要するので、予め資金を用意する必要があります。換金化できない財産を相続しながら多額の相続税を支払いつつ経営を担って行かなければならないということは、場合によっては、負担となってしまう可能性もあります。

スキーム2:生前贈与

事業承継は、生前贈与によっても行うことができます。経営者から後継者に無償で事業を承継する方法です。相続と違って、相続人以外の者を後継者に選任することができます。こちらは、評価額に対して税金が課されます。ここにあげたスキームの中で最も高額な贈与税がかかってしまいます。そのため、対策をして税金を軽減させなければなりません。贈与税にかかる暦年課税の非課税枠である基礎控除(年間110万円)を使って、毎年株式を個人へ移行するという方法があります。また、株式評価額の低い時期に贈与するという方法もあります。

スキーム3:株式譲渡

株式譲渡による方法です。こちらは、株式の売却によって経営権を承継します。この方法であれば、後継者には納税の負担はかかりませんが相当の売買代金の支払いが必要となります。

スキーム4:持株会社化

事業承継の際に、ホールディングス化を活用する方法です。ホールディング化させる方法には、株式移転と会社分割による方法があります。株式移転であれば、新設会社を設立して持株会社とし、従前の会社を事業会社として存続させます。また、会社分割であれば、事業会社を新設して事業会社とし、従前の会社は、持株会社に転換させるという抜け殻方式です。

事業承継税制の利用

また、事業承継において、事業承継税制を活用することによって、税金負担を軽減することができます。事業承継税制は、円滑化法に基づく認定のもと、会社や個人事業の後継者が取得した一定の資産について、贈与税や相続税の納税を猶予する制度です。事業承継税制を活用するには、一定の要件を満たさなければなりません。また、納税が猶予されている間に取消事由に該当すれば、税額と利子を支払わなければならなくなってしまいます。とても複雑な制度なので、詳しい知識を有する専門家にご相談ください。

手続きのご依頼・ご相談

本日は事業承継について解説しました。
会社法人登記手続きに関するご依頼・ご相談は司法書士法人永田町事務所までお問い合わせください。



会社法人登記(商業登記)の

ご相談・ご依頼はこちら
お問い合わせ LINE

ご相談・お問い合わせはこちらから