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電子公告における公告をしたことを証する書面の取得と登記添付書類について

電子公告における公告をしたことを証する書面の取得と登記添付書類について


公告を便利にしてくれる電子公告制度

会社経営をしていくうえでは、決算公告をはじめ、合併や資本減少における債権者保護手続きとして公告が義務付けられているケースがあります。
公告の方法としては、官報に掲載するか、時事に関する日刊新聞紙に掲載するのが基本でしたが、電子公告制度が創設されたことで、インターネット上のホームページに掲載する方法で公告ができる制度が導入されました。

電子公告制度の利用にあたり気を付けたいこと

電子公告を利用する場合、ただホームページ上に公告すべき内容を掲載すれば良いだけではありません。
制度上、定められている手続きを行う必要があるため注意が必要です。

定款に定めること

まず、電子公告を行うには、その旨を定款に定めて電子公告を掲載するWebページのアドレスと共に登記する必要があります。

電子公告調査機関の調査を受ける必要がある

また、決算公告のケースを除き、法律の規定にもとづき電子公告をする際は、電子公告が適法に行われていたか、電子公告調査機関の調査を受けなければなりません。
電子公告調査機関は法務大臣の登録を受けた機関であり、公告を行う企業が調査の依頼をします。
なぜ、このような調査が求められるのでしょうか。
官報は政府情報の公的な伝達手段であり、内閣府が発行しているものです。
公告が認められる日刊新聞も社会的な役割を果たすメディアとして、信頼性が高いです。

これに対して、インターネットサイトを使った電子公告の場合、改ざんなどのリスクが伴います。
電子公告が適法に行われたか、法制度上、公告が求められる一定期間にわたり、法務大臣の登録を受けた電子公告調査機関が調査を行うのです。
電子公告調査機関は、公告期間にわたり、定期的に企業のホームページを調査して正常に掲載されているかをチェックします。
改ざんなどがなされていないかも調査を行い、公告期間が終了したら、調査結果を依頼した企業に報告します。

登記申請の添付書類となる

合併や資本減少を行う際は、債権者保護手続きとして債権者に公告をして保護手続きを実施することが必要です。
こうしたケースでは、合併登記や資本減少の登記をする際に、公告を行ったことを証明する書類の添付が求められます。
従来は、官報や日刊新聞を添付していましたが、電子公告を行った会社の場合は、調査を依頼した電子公告調査機関が発行してくれる公告をしたことを証する書面を添付することが必要です。
公告をしたことを証する書面には、公告期間中に電子公告調査機関が行った調査結果が記載されます。調査委託費用は大体10万円~となりますので電子公告を採用するとこのようなコストが発生する点も留意する必要があります。電子公告を適正に実施したことを、客観的に証明する書類は登記添付書面となります。

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本日は電子公告における公告をしたことを証する書面の取得と登記添付書類について解説しました。
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