学校法人を設立要件を解説!寄付行為とはなにか
学校法人を設立要件とは?
学校法人とは
学校法人は、私立学校法においては、私立学校の設置を目的として設立されている法人をいいその本質は財団的性質を有します(税法上は公益法人に分類される)。私立学校の施設及び資産が学校法人の存立基盤をなすものとなります(私立学校法第25条)。
学校法人は、私立学校の設置を目的とするものです。したがって私立学校は学校法人でなければなりません。学校法人でないものは、私立学校を設置することは出来ないとされています(ただし私立幼稚園は必ずしも学校法人によって設置されることを要さない)。
学校法人を設立するためには寄付行為によって目的や名称、設置する私立学校の種類などの根本規則を定めたうえで、文部科学省令による手続きに従って所轄庁からの認可を受ける必要があります(私立学校法第30条)。
学校法人の認可については、学校の設置の認可と同時に行われるものであり、主たる事務所の所在地において設立の登記を行うことで成立します。
寄付行為とは
寄付行為は、学校法人の目的や名称、資産・評議員に関する規定を定めたものにあたります。企業における企業の目的や組織、活動、構成員についての基本規則である「定款」のようなものです。
寄付行為には記載が必須の目的、名称、設置校の名称・種類、事務所所在地などのような必要的記載事項と任意で追加できる任意記載事項で構成されています。
学校法人を設立する際、創設者の財物で学校に必要となる土地や建物、設備、また人員が準備されていくのです。
これらは寄付とみなされることになります。
万が一学校の運営が厳しい状況に陥っても勝手に解散することは出来ず、理由によっては認可が必要となります。また、解散した際にも設備は創設者の元に戻ることはありません。
このように、学校法人の設立は公益に対する寄付を行うといった性質を持っており、学校法人の基本規則を寄付行為と呼んでいるのではないかと考えられています。
学校法人を設立する要件
学校法人を設立するためには一定の要件が必要となってきますので紹介していきましょう。
・現に日本語学校を経営しているかどうか
・寄付できる校地・校舎を所有しているか
・校地校舎が建築基準法上、学校法人使用態様に変更できるかどうか
この時、建築確認や検査済証の交付を受けられるかということが前提となっています。
学校法人を設立するためには、学校の公共性を担保氏、少数の理事による専断的な経営を防ぐために、理事5名以上、監事を2名以上設置する必要があります。
また、このほかにも理事の2倍を超える数の評議員で組織する評議会などを設置しなければなりません。
手続きのご依頼・ご相談
本日は学校法人の設立要件について解説しました。
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