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【後編】特定目的会社(TMK)とは?パススルー課税の要件を解説

 

【後編】特定目的会社(TMK)とは

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パススルー課税の要件とは

特定目的会社(TMK)において配当を経費にするため(パススルー課税)の要件は、単純ではありません。適格機関投資家が賛同してくれれば話も早いのですが、組合資産が多くない場合には工夫が必要です。

 

投資家の配当が経費となる?

特定目的会社(TMK)を使うメリットの1つに、投資家への配当を経費にできるというメリットがあります。配当を経費(パススルー課税)にするためには下記の要件を満たす必要があります。

①資産流動化計画に違反していない
②次のいずれかに該当すること
・特定社債を1億円以上、かつ公募で発行
・特定社債を適格機関投資家のみに発行
・発行した優先出資証券が50人以上の者によって引受け
・発行した優先出資証券が適格機関投資家のみに引受け
③特定社債券および優先出資証券の50%超を国内で募集
④配当が配当可能利益の90%超
⑤特定借入は適格機関投資家かつ特定社員以外からのみ

適格機関投資家が関与しない場合は、50人以上に優先出資証券を引き受けていただく必要があります。50人以上の投資家を勧誘するには、1年間で1億円以上という要件がありますが、事前に有価証券届出書を提出する必要がございます。
一度有価証券届出書を提出すれば、定期的に有価証券報告書の提出が義務付けられ、これには公認会計士の監査証明が必要となるため、余計なコストがかかります。

管理者としては当然、このようなコストをかけず、配当を経費にしたいところです。金融商品取引法では同一種類の優先出資証券でない場合は投資家の人数を合計しません。優先出資証券の配当と残余財産の計算方法が異なれば同一種類とされません。
例えば優先出資証券Aで40名の募集、優先出資証券Bで10名の募集とすれば有価証券届出書の提出をせずに配当を経費にすることが可能です。

また、特定社債でも利率と償還期限が異なる場合は同一種類とはなりません。1年間で通算して1000万円以上1億円未満の公募を行う場合には、有価証券通知書だけの提出となります。

 

さいごに

いかがでしたでしょうか。本日は、特定目的会社(TMK)のパススルー課税についてお話させていただきました。
特定目的会社(TMK)、任意組合、投資事業有限責任組合(LLP)等に関するご相談は永田町司法書士事務所までお気軽にお問い合わせください。

 

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