代表取締役等の住所非表示措置の申出は司法書士へご依頼ください

代表取締役等の住所非表示措置の申出

通常、会社の登記簿には代表取締役や取締役の氏名や住所が記載されますが、会社の登記簿において代表取締役などの役員の住所を表示しないように申出をする手続きが可能となりました。
代表取締役等住所非表示措置をする場合、登記の申請書に代表取締役等住所非表示措置を希望する旨を記載します。この申出は単体で行うことは出来ず、①役員変更登記（重任登記を含む）、②代表者住所変更登記、③管轄外本店移転（住所変更なくても可）の登記申請時と合わせて申出をすることが可能です。

申出に際し必要となる添付書面

代表取締役の住所非表示措置の申出に際して、添付書類として以下の３点を添付します。

①については、登記の申請を受任した資格者代理人（司法書士又は弁護士）において、株式会社の本店所在場所における実在性を確認した書面を提出することで、配達証明書などを提出する必要はない。
株式会社設立に際して申出する場合は、まだ会社が設立されていないため配達証明書付郵便の送付が出来ない場合もあり、資格者代理人による実在性を確認した書面で対応するのがスムーズといえるでしょう。書面のひな型は、こちら（PDF、Word）

③については、会社設立時に合わせて申出をする場合は、定款認証の際、定款と一緒にもらえる、「定款認証申告受理及び認証証明書」これが該当します。
設立後の会社においては、実質的支配者リストの保管の申出をすることで、③の添付を省略できます。この実質的支配者リストの保管申出と代表取締役の住所非表示措置の申出とその登記申請はすべて同時に行うことが可能です。
また、実質的支配者リストの保管の申出や宣誓認証書類に替えて、登記を受任した資格者代理人が作成した本人特定事項に関する記録を提出することも可能です。

宣誓認証というのは、実質的支配者リストを作成できない場合（議決権２５％超が存在しない場合）に公証役場で作成をすることになりますが、資格者代理人（司法書士）へ手続きを依頼する場合、資格者代理人が本人特定事項に関する記録を作成することで、これに替えることができますので、会社の事務負担は少なくなるかと思います。
司法書士に依頼することで、配達証明書の取得や実質的支配者リストの作成などをする手間が省けますので、代表取締役の住所非表示措置の申出は、登記とともに司法書士に依頼すると良いでしょう。

代表取締役等住所非表示措置の注意点

代表取締役等住所非表示措置が講じられた場合、登記事項証明書等によって会社代表者の住所を証明することができなくなるため、金融機関から融資を受けるに当たり不都合が生じたり、不動産取引等に当たって必要な書類（会社の印鑑証明書等）が増えたりするなど、一定の影響が生じることが想定されます。代表取締役等住所非表示措置の申出をする前に、このような影響があり得ることについて、慎重かつ十分な御検討をお願いいたします。

手続きのご依頼・ご相談

本日は代表取締役等の住所非表示措置の申出について解説しました。
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