株式

株式譲渡の流れを解説、譲渡制限がある場合とない場合

株式譲渡の流れを解説


譲渡制限がない場合の株式譲渡の流れ

上場企業の株式は、通常証券会社に口座を開設し、株式市場を通じて売買を行います。
これに対して、非上場企業の株式を譲渡したい時は、まず譲渡制限の有無を確認することが必要になります。
譲渡制限がない場合、譲渡人と譲受人の間で株式譲渡契約を取り交わすことが必要です。
株式譲渡契約書には、株式の種類・譲渡する株数や譲渡代金と支払期日、支払方法などを明記し、譲渡人・譲受人が記名・押印をします。
株券が発行されている場合は、契約を締結するだけでなく、株券を譲受人に交付しなくてはなりません。

もっとも、譲渡契約の効果が生じているのは、この時点では株式譲渡に合意した譲渡人・譲受人の間だけです。
株式を発行している企業やその他の第三者に譲渡の効果を主張するためには、企業に対して株主名簿の名義書換を請求しなくてはなりません。
株主名簿の名義書換請求は、原則として譲渡人・譲受人が共同して行います。
請求を受けた企業が、株主名簿の名義書換を行うと正式に譲受人が株主となり、株主としての議決権行使権を得ることや配当を受ける権利などを取得できます。

譲渡制限がある非上場企業の株式譲渡の流れ

譲渡制限がある株式は、企業の定款の定めに基づき、取締役会または株主総会において譲渡の承認を受けないと譲渡ができません。
譲渡制限をしている企業の多くは、株主が誰かが重要になってくるので、自由に譲渡することができないルールを設けています。
譲渡をしたい時は、株式譲渡承認請求書に株式の数をはじめ、譲受人の氏名または法人名を明示し、必要に応じて承認しない場合には、当該企業または指定買取人が株式を買い取ることを請求する旨などを記載します。
株式譲渡承認請求を受けた企業は、譲渡承認の決議に図らなくてはなりません。

取締役会設置会社の場合

取締役会設置会社の場合、原則として取締役の過半数が出席し、出席者の過半数が賛成すれば承認となります。

取締役会非設置会社の場合


取締役会の非設置会社の場合は、原則株主総会の普通決議で承認するかを決めます。
譲渡を承認するか否か決まったら、譲渡承認請求をした株主に対し、結果を通知しなくてはなりません。
もし、承認請求日から2週間以内に決定の通知がなかった場合、譲渡が承認されたとみなすことができます。
譲渡の承認が得られた場合、譲渡人と譲受人は株式譲渡契約を取り交わすのです。
そのうえで、企業に対して株主名簿の書換請求を行って書換手続が行われれば、株式譲渡が完了します。

手続きのご依頼・ご相談

本日は株式譲渡の流れを解説しました。
手続きのご依頼・ご相談は司法書士法人永田町事務所までお問い合わせください。


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