DES(デッドエクイティスワップ)の登記必要書類・費用・注意点など
DES(デッドエクイティスワップ)の登記
DES(デッドエクイティスワップ)の登記について
DES(デッドエクイティスワップ)を実行すると、借入金が資本金に振り替えられます。
株式をすべて自己株式で対応した場合は資本金の額に変動はありませんが、資本金の額が増えた場合には、法務局で資本金の変更登記を行わなくてはなりません。
なお、DESで出資された価額のうち、2分の1を超えない金額を資本準備金に計上することも可能です。
登記の申請は、効力発生日から2週間以内に行うことが必要です。
登記申請に必要となる書類
登記申請にあたって添付すべき主な書類は次の通りとなります。
株主リスト
総数引受契約書
資本金計上証明書
また、出資する債権が500万円を超える場合には、借入金額が分かる仕訳伝票か、現金出納帳、買掛元帳のいずれかを添付しなくてはなりません。
ただし、出資する債権が500万円を超えても、債権者に割り当てる株式の数が発行済株式総数の10分の1以下の場合には必要ありません。
また、借入金額がわかる伝票や帳簿の代わりに、税理士や弁護士が作成した価額が相当であることの証明書を作成してもらって、添付することも可能です。
債権額にかかわらず、登記手続を司法書士に依頼する場合には、委任状も必要です。
登記費用について
DESで資本金額が増えることで、登記費用として以下のコスト負担が発生します。
登録免許税は増加する資本金の額の1000分の7です。
たとえば、資本金額が5,000万円増加するなら、35万円を納めなくてはなりません。
登記手続を司法書士に依頼する場合には、司法書士への報酬も必要です。
そのほか、登記手続に付随する費用として、税理士や弁護士への相談費用や書類作成費用なども発生します。
なお、増資と同日付で減資を行い、効力発生日の前後で資本金額が実質的に変わらなかったとしても、増資および減資の登記申請が必要です。
資本金額がプラスマイナスゼロであっても、申請にあたっては登録免許税を納めなくてはなりません。
DES(デッドエクイティスワップ)の注意点
DESすると、債権が時価で資本化されることになります。
債務超過に陥っているケースでは、債権の額より、債権の時価相当額が下回るケースも少なくありません。
500万円の債権の時価相当額が100万円になっていた場合、差額の400万円について現物出資をしてもらえば、会社は債務を免れることができます。
この差額は債務消滅益と呼ばれ、債務消滅益に課税されることがあるので注意しましょう。
まとめ
本日はDESの登記についてご紹介しました。
増資のご相談は永田町司法書士事務所までお問い合わせください。