事業目的 / 定款変更 / 法人手続 / 登記申請手続(各種)

会社の事業目的の決め方と押さえておきたいポイント



会社の事業目的の決め方と押さえておきたいポイント


会社の事業目的の決め方

会社を設立するにあたっては定款に事業目的を記載し、それを登記しなくてはいけません。
定款に記載された事業目的以外を行うことはできないため、限定的に記載するのではなく、関連事業や付随事業をはじめ、将来行う可能性のある事業はあらかじめ列挙しておくのがおすすめです。
たとえば、当初は契約農家から仕入れた野菜や果実類のネット販売からスタートし、ゆくゆくは直営野菜を使ったレストランを経営したい、果物を使ったスイーツの製造販売をしたい、ジャムなどの加工品を売りたいなどの場合は、それらの事業も列挙しておくと後々スムーズです。
また、建設業や産業廃棄物収集運搬業、金融業など許認可を法人として受ける必要がある事業については、監督官庁が会社の事業目的を確認しますので注意しましょう。

将来行うかもしれない…で多くのものを列挙するのは誤り

「事業目的を後から追加する場合コストがかかるため設立時に事業目的はなるべく多く入れておきましょう。」と謳うサイトをよくみかけますが、これはオススメしません。
確かに後から事業目的の追加を行う場合は、法務局で変更登記を行う必要があり、これには登録免許税3万円がかかります。
しかし、将来行うかも…といって多くの事業を記載すると、外部からは「あの会社なにをやっている会社か分からない」と評価をうけます。
事実、事業目的を多く書きすぎて、銀行から何をやっているか分からないといわれてしまい銀行口座開設に苦労した方の相談をよく受けます。

設立のタイミングで可能性のある事業は記載する…これはやめましょう。
設立のタイミングでは実際に行う事業のみを記載するべきです。後から追加する場合、それは新たな事業を行う局面ですから変更登記費用(3万円)が生じることについては特段困ることもないのではないでしょうか。
事業目的はスマートな方が見栄えも良いです。
変更登記費用がかかることを懸念して無駄に列挙することにリスクがあることをご理解ください。

押さえておきたいポイント

上述のとおりメインとなる事業とまったく無関係な事業や飛躍がありすぎる事業を記載したり、従たる事業として風俗営業や金融業の記載をすると金融機関からの融資が受けにくくなったり、自治体などからの助成金が通らない場合があるので注意しましょう。
新たに設立されたばかりの企業と取引をするか検討する際に、相手企業が定款を確認することも少なくありません。
あまりに雑多な事業目的が記載されているのに、実際に行っていることは一つだけとなると、不審がられることや何をしたい企業なのかと疑問に持たれて取引してもらえないこともあるので注意が必要です。
大企業ともなれば、事業目的を40~50も列挙しているケースもありますが、中小企業の場合、予定している場合を除き、10個前後にとどめておくのが無難です。

必ず入れたい一文

メイン事業は将来予定している事業を列挙した後、最後に「上記各号に付帯関連する一切の事業」という一文を入れておくと、事業に関連する幅広い事業が柔軟に行えるようになります。
この一文によって、事業目的の追加登記の必要もなくなるケースも多く、株主総会の特別決議の手間や、登記費用などを省くことが可能です。

さいごに

事業目的についてのご相談をうけることが多いためその決め方とポイントを解説いたしました。
事業目的をどう記載するべきか、どのように表記したらいいのかなどアドバイスさせて頂くことも可能です。
事業目的追加や変更についての登記のご相談は永田町司法書士事務所までお問い合わせください。

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