登記簿に記載されている取締役の順序を変更したい
【相談事例】登記簿に記載されている取締役の順序を変更したい
役員が複数いて、役員の入れ替えがあったため、登記簿に記載された役員の順番がぐちゃぐちゃになっています。順番を並び替えたいのですが可能でしょうか。
記載順は、登記の申請書に記載した順番となる
取締役A、B、Cの順番で記載した場合はこのとおりに登記簿に記載されます。
この時、株主総会議事録において、選任の順番を取締役B、C、Aと記載されていたとしても申請書の内容のとおり登記簿に記載されます。
役員が複数人いる場合には、その順序を大切にしている会社もありますので、ご依頼の際には必ずご確認ください。
記載順を変更することは出来るのか
結論から申し上げますと、役員重任登記の際などに順番を変更することは出来ません。
既存の順序で「年月日重任」と記載が入るのみです。
唯一順序を変更できる方法がある
唯一役員の順序を変更することが出来る方法があります。
管轄法務局を変更する(つまり、管轄外に本店を移転させる)ことにより、順序を入れ替えることが可能です。
これは、管轄外本店移転の登記を申請すると、旧管轄での登記簿は閉鎖されて、新しい管轄で新しい登記簿が起こされることになります。
このときに、役員の順番を変更することが可能になります。
現在、管轄外本店移転をする際には、「年月日本店移転」とだけ記載すれば、商号~登記記録に関する事項までのすべてを記載しなくてもよくなりました。
この場合は、旧管轄内における登記事項が記載されるため、役員の順序はそのまま記載されますが、あえて簡素化した書き方をせず、登記すべき事項につき「商号」から「登記記録に関する事項」まで全て記載して、その中で、役員の順番を希望する順番に記載することによって、当該記載内容で新本店の登記簿が作成されます。
※法務局により取扱いが異なる可能性がありますので、ご自身で登記をする際には法務局に確認の上登記申請をしていただければと存じます。