新株予約権とは?募集事項の決定機関や決定事項を解説
新株予約権とは
新株予約権とは、あらかじめ定められた価格で将来会社の株式の交付を受けることのできる権利です。
新株予約権者は潜在的株式を有し、新株予約権者が行使することで、会社は、株式を発行するか、会社の保有する自己株式を交付する義務を負います。新株予約権の三つの大きな機能は、以下の通りです。
②ストック・オプションとしての機能
③買収防止策としての機能
例えば、株価が1万円のときに将来5000円を払いこめば1株取得できる新株予約権を5000円で発行したとします。
この会社の株価が上昇し、15000円のときに新株予約権を行使すると、新株予約権者は1万円で株式が取得できるので、将来の可能性を期待する投資家からの資金調達が期待できます。
また、新株予約権を会社の従業員や役員に無償で付与したとすると、新株予約権を取得した従業員は会社の業績をあげようと努力するためインセンティブとしての効果を発揮することが期待できます。
そして、新株予約権は、敵対的買収者が株を買い進めた場合、直ちに新株予約権を行使してもらうことで新規株式が発行され、発行済株式総数が増加し、買収者の保有株式・議決権の割合を下げ、買収にかかる総費用を上げることが可能となります。
新株予約権は無償で発行する場合と有償で発行する場合があります。
金融商品として売り出す場合は有償となりますが、従業員や役員に対するストック・オプションとして発行する場合は、無償となります。発行は無償とすることが出来ますが、行使する際は必ず払込みをしなければなりません。
募集事項の決定
募集事項の決定は公開会社であれば取締役会、非公開会社であれば株主総会の決議にて行います。具体的に下記事項を定めます。
①新株予約権の内容及び数
②新株予約権と引換に金銭の払い込みを要しないこととする場合は、その旨
③払込金額
④割当日
⑤払込期日を定めるときはその旨
⑥新株予約権付社債に付されたものである場合には募集社債に関する事項
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本日は新株予約権とはなにかについて解説しました。
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