医療法人設立手続のフローと期間について解説
医療法人設立手続のフローと期間はあらかじめしっかり確認を
医療法人の設立には時間のかかる認可手続が必要
医療法人を設立するには、医療法人になるための要件を満たすことと、開設するクリニックや病院を置く都道府県の知事から認可を得なくてはなりません。
認可証の発行を受け、設立登記をして初めて設立が認められます。
しかも、気を付けたいのは認可申請のタイミングです。
医療法人を設立したい時や要件を具備したタイミングで、いつでも申請できるわけではありません。
申請期間は都道府県ごとに異なっていますが、よくあるケースは春と夏の年2回の募集です。
申請が出せる期間も、都道府県やその申請期間によって5日間から10日間など非常に短いです。
そのため、医療法人の設立を希望する方は、独立等を考える前から、設置を予定する都道府県の毎年の申請スケジュールなどをチェックしておきましょう。
申請をして審査に通った場合でも、実際に認可が得られるまでには5ヶ月から6ヶ月ほどかかるので注意が必要です。
認可を得たら、2週間以内に登記を行い、ようやく医療法人が設立できます。
医療法人設立手続のフロー
医療法人の設立認可申請の手続きは、都道府県別に行われますが、一般的なフローは以下のようになります。
まず、各都道府県で、医療法人設立の手引を入手しましょう。
ホームページからダウンロードできる都道府県も多いです。
手引きを確認したうえで、医療法人設立の要件に合うよう、定款や寄附行為(案)を作成します。
次に医療法人の設立のために必要とされるメンバーが集まり、設立総会を開催しなくてはなりません。
そのうえで、設立認可申請書を作成し、必要書類を添付したうえで仮申請を行います。
仮申請で落ちると、次回の申請期間まで申請ができなくなるので注意が必要です。
保健所などの関係機関への照会、面接などが行われ、設立認可申請書の審査が行われます。
取り下げや却下などがなければ、設立認可申請書の本申請を行います。
医療審議会への諮問と答申が行われ、申請が認可されると、設立認可書交付が発行されるという流れです。
「医療法人運営の手引」もあわせて手に入れたうえで、法務局に設立登記申請を行います。
登記が不備なく完了すれば、ようやく医療法人の設立が完了します。
期間の例
以上のフローのもと、たとえば東京都の令和4年度のスケジュールは以下のようになっていました。
第1回の申請書の受付期間は2022年8月22日(月)から8月26日(金)までの5日間で、医療審議会が2023年2月初旬に実施され、認可書の交付は2023年2月下旬が予定されています。
第2回の申請書の受付期間は2023年3月15日(水)から3月22日(水)までの7日間(窓口対応としては5営業日)で、 医療審議会の開催が2023年8月初旬、認可書の交付が2023年8月下旬というスケジュールです。
手続きのご依頼・ご相談
本日は医療法人設立手続のフローと期間について解説しました。
登記に関するご相談は司法書士法人永田町事務所までお問い合わせください。