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ABLのメリットとデメリット解説



ABLとは?メリットとデメリット解説


ABLとは?

ABLは事業収益資産を担保とする融資制度です。ABLとは、アセット・ベースト・レンディング(Asset Based Lending)の略で直訳すると、資産(Asset)基に(Based)貸出し(Lending)となります。
この制度は主に、企業の有する売掛金当の債権および商品在庫等の動産を担保に貸し出しをうけるものです。
通常、企業が金融機関から融資を受ける場合は、不動産担保と代表者の個人保証が一般的に活用されます。随時変動する可能性がある在庫動産に比べて不動産は登記制度が整備されていることから誰もが権利関係を把握することが出来るため、金融機関にとっては、担保管理がしやすいため、選ばれてきました。
しかし、1990年代初頭からはじまったバブル崩壊の影響をうけて不動産価格は大幅に下落し、担保不足を理由にすでに融資されている資金が引き上げられる状況などが散見されました。また、不動産の担保価値が低下したため企業は必要とする新規資金調達も困難となったりと資金調達に支障をきたすようになりました。このような背景の下に不動産担保や個人保証に依存しない融資制度としてABLが注目されるようになりました。

借り手企業のメリット・デメリット

メリット

借り手企業におけるABLのメリットは、資金調達手段が広がることと資金調達枠の拡大が挙げられます。
これまで担保として活用してこなかった売掛債権や在庫動産などを利用することで新たな資金調達手段が広がり、これによって資金調達の枠も拡大されます。

デメリット

借り手企業におけるABLのデメリットは、過剰担保と信用不安が挙げられます。
貸し手企業は、不動産などの担保と比較して、担保強化を希望するため過剰担保になるおそれがあります。また、資金調達において債権や動産を担保提供すると「最終的な手段をとっている」と考えられてしまい、当該企業は危機的状況にあると判断されるリスクがあり事業に支障をきたすリスクがあります。

貸し手企業のメリット・デメリット

メリット

貸し手企業におけるABLのメリットは、融資手法の拡大と貸倒れリスクの分散が挙げられます。
不動産担保や個人保証では与信限度がいっぱいであった企業に対して、事業収益資産を担保活用した融資を行うことができるため与信の積み増しが可能となります。
また、事業収益資産を担保とするため、借り手企業の定期的な情報提供をもとに当該企業の経営悪化の予兆などを早期につかむことが可能です。

デメリット

貸し手企業におけるABLのデメリットは、担保管理コストが通常の不動産担保と比較してかかってくることと処分マーケットが少ないことです。
不動産と異なり、事業収益資産である売掛債権や在庫は常に変動を続けます。その変動の把握をする必要がありますので、借り手企業から月次試算表の提出を受けることになります。また、在庫については現物確認が必要な場合もあるため、管理コストが不動産と比較して大幅に増加する点がデメリットであるといえます。
また、日本においては、動産処分マーケットが整備されていないのが現実で実際に担保権の実行を行うと事前の評価額よりも大幅に低い金額でしか処分できず想定の回収ができないリスクが存在します。
よって借り手企業が健全な事業収益資産を有する場合は適していますが、そうでない場合は貸し手としてはリスクが相当大きいといえるでしょう

ABL利用の流れ

一般的な手続きとしては、以下のとおりです。

①借り手から貸し手金融機関へABL利用について相談し融資申込み
②協議を行い金融機関内で審査を行う
③担保目的物の価格評価
⑤ABL融資契約を締結し動産・債権譲渡登記を行う
⑤融資金の交付をし、モニタリング等の期中管理を行う

それぞれの詳細は別のコラムで解説します。

お手続きのご依頼・ご相談

本日は、ABLのメリットとデメリット解説しました。
ABLや登記等に関するご相談は司法書士法人永田町事務所までお問い合わせください。



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