コラム

株式会社を上手く事業承継させるには(家族信託活用事例②)

民事信託(家族信託)

家族信託の活用方法(株式会社を上手く事業承継させるには)


株式会社を上手く事業承継させるには

相談内容・相談者背景
Aは、長年Z株式会社を経営してきた。

中小企業ながら地元に根付いた事業で、従業員も10人前後いる。

しかしながら、Aの年齢も70を超え、そろそろ事業承継を考える時期になってきた。

Z株式会社を引き継ぐのは、20歳を超えたころからAの会社を手伝ってきてくれた長男のBと決めている。

現在Bは、Z株式会社の取締役でもあり、実質的に経営にも参加してもらっている。

Z株式会社の株主は現在100%の持ち分をAが持っている。

もし、このままAが亡くなり、相続が発生すると、Aの持ち分である株式は、Bの兄弟CとDにも引き継がれる。

Aの気持ちとしては、Bにすべての株を引き継いでもらい、そのまま経営をしてほしいと思っているが、CやDに遺留分に該当する相続させるべきほかの財産もない。

どのような形を取れば、うまくZ株式会社をAに引き継ぐことができるのか、悩みどころである。


家族信託(個人信託)を活用してみる

解決策・ポイント

まず、Aは遺言書でBとの間でZ株式会社の全株式を信託財産とした信託を設定する。

このとき受託者をB、受益者をCとDにする。

これにより、もしAが亡くなった場合、Z株式会社の株式は、信託財産となる。

Bは、信託財産の受託者としてZ株式会社を経営していく。

Z株式会社の株式は、信託財産となっているが、受託者はBであるので、Bは、Z株式会社の議決権を行使することができ、Z株式会社の経営はBが担うことができる。

CやDは、Z株式会社の経営に関して口出しをすることはできない。

Bは、安定してZ株式会社を経営していくことができる。

また、受益者であるCとDには、Z株式会社の利益から一定の配当給付を行う。

こうすることで、CとDにも一定額の給付を行うことが可能となるので、遺留分の問題も解決する。

また、最終的に株式を集約させるためにも、CとDが受益権の買い取りを希望した場合、Bはその買い取りをすることを可能とする。

なお、CとDの受益権は、第三者に譲渡することはできない制限もしておく。

これで知らないうちに勝手に第三者に受益権が渡っていくということも防ぐことができる。

もし、Bが受益権を買い取れば、Bは株式を一本化すことができる。

家族信託を利用することで、AからBへZ株式会社を承継させることができ、またBは安定してZ株式会社を経営していくことができるのだ。


さいごに

このように、個人信託、家族信託を活用することで、事業承継という難しい問題もうまく乗り切ることができます。
民事信託(家族信託)のご相談は永田町司法書士事務所までお問い合わせください。
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