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会社の商号の英語表記も併記して登記することは出来るのか?

会社の商号の英語表記も併記して登記することは出来るのか?

英語表記を併記して登記することは出来ない

法人設立の中で、特に多い質問が「会社名の英語表記を登記できますか」という質問です。結論としては、英語表記を併記して登記することは出来ません。勘違いしてほしくないのは、「株式会社ABC」などと会社の名称に英語を使うことは可能です。

例えばうちの会社名を例に説明しますと、会社名として「株式会社あさなぎコンサルティング」と決定した場合に当然「株式会社あさなぎコンサルティング」は登記可能ですが、英文表記としての「Asanagi Consulting Co., Ltd.」を併記して登記することは出来ません。
また、そもそも併記でなくても「「Asanagi Consulting Co., Ltd.」と登記することは出来ません。

会社の種類は、「株式会社」「合同会社」等と漢字で表記することが法律上求められ「株式会社」を「Inc.」「Co.Ltd」のような英語に代えて使用することはできないからです(会社法第6条第2項)。

定款に併記して記載することは可能

ただし、定款には記載することが可能です。具体的には下記のように定めます。

(商号)
第1条  当会社は、株式会社あさなぎコンサルティングと称し、英文では、Asanagi Consulting Co., Ltd.と表示する。

海外との取引をする場合を想定し定款には英語表記を併記して定めておくことが望ましいといえます。

商号(会社名)に用いることのできる符号

登記に用いることのできる符号は以下のとおりです(現商業登記規則第50条)。

 (1)ローマ字(大文字及び小文字)
 (2)アラビヤ数字
 (3)「&」(アンパサンド)
   「’」(アポストロフィー)
   「,」(コンマ)
   「-」(ハイフン)
   「.」(ピリオド)
   「・」(中点)

同一商号 同一本店の登記禁止

本店及び商号がまったく同じ商号を登記することは出来ません(紛らわしいため)。

同一商号か否かの例

・ABC株式会社と株式会社ABCは同一商号ではありません。
・株式会社生物(読み方はせいぶつ)と株式会社生物(読み方はいきもの)は同一商号である。
・株式会社生物と株式会社せいぶつは、同一商号ではありません。
・株式会社生物と合同会社生物は、同一商号ではありません。

同一本店か否かの例

・「一丁目1番1号」と「1-1-1」は同一本店であります。
・「一丁目1番1号エービシービル」が登記されている場合は「一丁目1番1号エービーシービル1階」は同一商号となります。
・「一丁目1番1号エービシービル1階」が登記されている場合は「一丁目1番1号エービーシービル2階」は同一商号とはなりません。
・「一丁目1番1号エービシービル101号室」が登記されている場合は「一丁目1番1号エービーシービル102号室」は同一商号とはなりません。
・「一丁目1番1号エービシービル」が登記されている場合は「一丁目1番1号エービーシービル101号室」は同一商号となります。

さいごに

いかがでしたでしょうか。当事務所では、同一本店、同一商号の調査はもちろんのこと、希望の商号がすでに全国のどこかで使用されているか、類似商号が全国で何件使用されているのか等の商号調査も行うことが可能です。
法人設立や商号変更に関するご相談は当事務所までお寄せください。

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