コラム

相続放棄その効力発生はいつ? -法務担当者向け基礎知識-

民法基礎知識 / 相続、遺産承継業務

相続放棄をするには

被相続人が亡くなられると相続が開始するわけですが、別の記事でもご紹介しましたが、相続財産にはプラス財産もあればマイナス財産もあります。
マイナス財産が多い場合、相続を放棄するという選択肢が現実味を帯びるわけですが、その相続放棄をするにはまず家庭裁判所に相続放棄を申し立てなければなりません(以下「申述」といいます。)。
相続放棄の申述をし、受理されると、相続放棄の効力が発生することとなります。
まず、被相続人(亡くなられた方)の最後の住所地を管轄している家庭裁判所を調べます。最後の住所地は亡くなった方の住民票の除票で調べることができます。

未成年者等の場合

相続放棄をする人が未成年者、もしくは成年被後見人の場合は、法定代理人(親権者や成年後見人)が未成年者や成年被後見人の代わりに申述をすることとなります。この未成年者や成年被後見人のことを法律で制限行為能力者と言います。

未成年者は、法的な判断をするには未熟であるなどの理由によって、法律で一定の行為を単独で行うことができません。また、成年被後見人は、裁判所から後見開始の審判を受けた人のことを言います。具体的には、精神上の障害によって事理を弁識する能力を欠く常況にあると判断された人、つまり自分で物事を判断する事が難しい状態の人とイメージして頂けると良いと思われます。
このように、未成年者・成年被後見人は、相続放棄にも代理人が必要となります。

相続放棄できる期間

相続放棄をするには、自己のために相続が開始したことを知ってから3か月以内に相続放棄することが必要です(民法915条)。
また、相続人が複数人存在している場合、限定承認をする場合を除き、相続人ごとに、相続放棄をするのか、もしくは相続を単純承認するのかの選択をすることになります。限定承認をするためには、共同相続人全員でしなければなりません(民法923条)。

相続放棄申述書

相続放棄をする際には、相続放棄を申述する「相続放棄申述書」という書類が必要となります。
この書類に必要事項を記入の上、その他の必要書類とともに、郵送するか、直接、管轄の家庭裁判所に提出することによって行います。
これらの書類の提出後、その申述が家庭裁判所に受理されると、家庭裁判所から相続放棄申述受理通知書が送られてきます。これは原本1通しかなく、再発行もできないので、コピーをとっておいた方がよろしいでしょう。相続放棄申述受理証明書という書面を家庭裁判所に発行してもらうこともできますので、必要な方はこちらを家庭裁判所に請求することになります。

さいごに

このように、相続放棄は、まず申述書を家庭裁判所に提出して相続放棄の申述をし、家庭裁判所がそれを受理することによってその効力が発生します。
相続放棄の手続きが完了すると、その人は最初から相続人ではなかったということになります。
相続放棄をすると決めたら速やかに手続きをすることが大切です。

千代田区永田町(赤坂)あさなぎ司法書士事務所

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