相続、遺産承継業務

株式の相続、遺産分割が未了のままだとどうなるのか

株式の相続

会社を経営する中で、代表者が亡くなった場合に発生する「株式の相続」。
この問題は、適切な対策をしなければ、会社の運営自体に支障をきたす恐れがあります。
今回は、株式の相続に関する注意点や対策について、司法書士の視点から解説します。

株式は「共有」される財産

代表者が亡くなったとき、その方が所有していた株式は相続の対象となります。
そして、遺産分割が終わっていない状態では、株式は相続人全員の「共有財産」として扱われます。

たとえば、亡くなった方が株式会社の全株式1,000株を所有していて、相続人が2人いた場合、それぞれ法定相続分(たとえば2分の1ずつ)で株式を共有していることになります。
これは、あくまで「分割が済んでいない」状態での話です。

共有状態だと権利行使が難しくなる?

株式が共有状態にある場合、その株式に関する権利(議決権など)を行使するには、共有者の中から「1人の代表者」を定め、会社に通知しなければなりません。
さらに、この代表者は「持分の過半数を有する者の同意」により選ばれる必要があります。相続人が仲違いしてしまっている場合、代表者を定めることができず、会社としての意思決定が滞る可能性が出てくるのです。

相続人同士が揉めた場合、株主総会も開けない?

実際に、相続人同士で意見が食い違い、代表者の選任ができない場合には、株主総会を開催できなくなるリスクがあります。
たとえば、役員の改選や定款変更といった重要な決議ができなくなれば、会社の経営そのものがストップしてしまう事態にもなりかねません。

事前にできる対策とは?

このようなトラブルを避けるために、もっとも有効な方法の一つが「遺言書による承継者の指定」です。
たとえば、「株式会社〇〇の株式は長男にすべて相続させる」といった内容の遺言を残しておけば、株式の共有状態は発生せず、スムーズに事業承継が行われます。
そのほか、「民事信託(家族信託)」や「種類株式の導入」といった方法もありますが、会社の規模や状況に応じて検討が必要です。

手続きのご依頼・ご相談

代表者の突然の死によって、株式が共有状態となり、会社の意思決定ができなくなるリスクは現実に存在します。
会社を守るため、従業員や取引先を守るため、そして家族間の争いを避けるためにも、早めに相続対策を講じておくことが重要です。

司法書士は、遺言書作成・種類株式の導入等支援対応が可能です。
遺言書・株式・登記等に関するご依頼・ご相談は、司法書士法人永田町事務所までお問い合わせください。



本記事の著者・編集者

司法書士法人永田町事務所

商業登記全般・組織再編・ファンド組成・債務整理などの業務を幅広く取り扱う、加陽 麻里布(かよう・まりの)が代表の司法書士事務所。
【保有資格】
司法書士登録証

会社法人登記(商業登記)の

ご相談・ご依頼はこちら
お問い合わせ LINE

ご相談・お問い合わせはこちらから