労働者協同組合 / 法人設立

労働者協同組合法人の役員について解説!組合員審査会制度とは

労働者協同組合法人の役員について解説!組合員審査会制度とは


労働者協同組合法人とは

新たな法人形態として「労働者協同組合」が令和4年10月1日から開始します(労働者協同組合法(令和2年法律第78号))。
労働者協同組合とは、「組合員が出資し、それぞれの意見を反映して組合の事業が行われ、組合員自らが事業に従事することを《基本原理》とする組織」を指します。
組合を通じて「多様な就労の機会の創出」、「地域における多様な需要に応じた事業の実施」そして 持続可能で活力ある地域社会の実現を目的とする法人形態となります。
設立には3人以上の発起人が必要でNPO法人(認証主義)や企業組合(認可主義)と異なり、行政庁による許認可等を必要とせず、法律に定めた要件を満し、登記をすれば法人格が付与されます(準則主義)。NPO法人の設立は、社員が10名以上必要であったり、都道府県の認証を得るために提出書類の縦覧期間を設けたりなど、設立手続きに高いハードルがありましたが、これらの手続きを簡便化したものが労働者協同組合法人といえます。

労働者協同組合法人の役員

労働者協同組合法人設立にあたっては、役員として理事3名以上、監事1名以上が必要となります。
理事会は必須機関となり、業務執行については、理事会で決定されます。代表理事は、理事会において選任を行います。
理事の任期は、2年以内の定款で定める期間となり、監事の任期は、4年以内の定款で定める期間となります。
なお、少人数の組合の場合は、後述します組合員監査会制度を利用することで理事を置く必要がなくなります。

組合員審査会制度

組合員の総数が20人を超えない組織に限り、監事を置かない代わりに、理事以外の全ての組合員で組織する「組合員監査会(監査会)」を設け(法第54条1項)、理事の職務執行を監査することができることとしています(法第54条3項)。なお、監査会を組織する組合員(監査会員)は、3人以上でなければなりません。これは理事の定数が3人以上であることを踏まえて監査を行う組合員側と監査を受ける理事側との数的な均衡を図る趣旨です。

なぜ、このような制度があるのかというと、組合の適切な運営を確保するため、理事の職務執行を監査することは重要であり、この役割を果たす者として監事が置かれます(法第38条2項)。
そして、監事は、監査対象である理事からの独立性を確保するため、理事や組合の使用人との兼職ができません(法第43条)。
一方で、特に小規模の組合において、全員がその理事又は使用人として営業や日常事務などの組合の活動に従事したいというニーズがあります。しかし、監事の兼職禁止のため、監事になることでこれらの活動に従事することができなくなる組合員が出ることになります。
このような小規模の組合のニーズに応えるために、組合の基本原理を踏まえ、理事の活動をほかの組合員がチェックできるような規模の組合であれば、各組合員による監査という仕組みを設けることも合理的であるという考え方の下に、組合員監査会制度が設けられました。

NPO法人からの組織変更

労働者協同組合法が施行された後、労働者協同組合として事業を行うことが見込まれる団体の中には、現在、企業組合・NPO法人の形態をとって活動しているものがあります。
企業組合・NPO法人からの組織変更の規定を整備しないとすれば、それらの団体は、いったん解散・清算した上で労働者協同組合を新設する必要があり、従前に締結されていた契約の扱いや保有する財産の処分など、事業の継続に重大な影響が及ぶことが想定されます。そこで、労働者協同組合法では、これら現に活動する企業組合・NPO法人が、労働者協同組合に円滑に組織変更を行うための制度を設けています。
組織変更については、現在企業組合・NPO法人の形態をとって活動している団体にのみ適用する暫定的な措置とし、組織変更ができる期間は施行日から三年以内に限ることとしています。

手続きのご依頼・ご相談

本日は労働者協同組合法人について解説しました。
労働者協同組合法人の設立手続きに関するご相談は永田町司法書士事務所までお問い合わせください。



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