相談事例

設立において定款作成前に出資金の払込みをすることはできますか?

【相談事例】設立において定款作成前に出資金の払込みをすることは可能か?


株式会社設立において、定款作成日よりも前に出資金の払込みをしてしまいましたが問題ないでしょうか?


設立の流れ

株式会社設立の流れとしては、発起人が定款を作成して、設立時発行株式を引受けします。
この引き受け後、遅滞なく出資の履行を行います。設立時役員については、原則出資履行後の発起人によって選任されますが定款で設立時役員を定めることが可能です。

定款作成前の払込みも可能

株式会社設立の流れは上述のとおりとなりますので、実体法上は、定款作成前の払込みは出来ないと解することができますが、実務上は定款作成前に出資の履行がされた場合であっても登記申請は受理されます。

令和4年6月8日閣議決定された規制改革実施計画

規制改革として「株式会社発起設立における出資払込時期については、定款作成日又は発起人全員の同意があった日よりも前に払い込みがあった場合であっても発起人又は発起人から受領権限の委任がある場合における設立時取締役の口座に払い込まれているなどと当該設立に際して出資されたものであると認められるものであれば出資に係る払込みがあったものと認めることとする」と定められています。またこれと同趣旨の先例も発出されています(令和4・6・13民商286)。
したがって申請前1か月前程度であれば定款作成日よりも前の払込みであったとしても、設立登記は受理されます。

あくまで救済措置である

上記取り扱いはあくまでも時期を誤って払込みをしてしまった場合の救済措置となりますので、原則とおり、定款作成後に払込みを行うようにしてください。


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