動産なら何でも動産譲渡登記の対象になるのでしょうか
【相談事例】動産なら何でも動産譲渡登記の対象になるのでしょうか
動産なら何でも動産譲渡登記の対象になるのでしょうか
動産譲渡登記の対象となるもの
特例法上、譲渡目的物については単に「動産」と規定するのみで、原則制限がありません(参考:特例法3条)。
よって、下記例外を除いては、ほとんどの動産が登記することが可能という理解になります。また譲渡の目的となる動産は「個別動産」でも「集合動産」でも可能です。
動産譲渡登記の対象とならないもの
動産譲渡登記の対象とならない動産は以下のとおりです。
無記名債権・株券
無記名債権は、民法86条3項により動産とみなされますが、譲渡対抗要件として証券の交付を要するため対抗要件制度の適用がなく、したがって無記名債権は動産譲渡登記の対象とはならないとされています。また株券についても株券交付が譲渡の対抗要件となることから、無記名債権同様に動産譲渡登記の対象とはなりません。
証券が発行される動産
質入証券、倉荷証券、船荷証券などが作成されている動産の処分(譲渡)は、証券の交付によるため動産譲渡登記の対象とはなりません。
登記・登録がされている動産
動産の中でも特別法により登記・登録が認められる動産(登記・登録済の船舶、建設機械、航空機、自動車など)については、登記登録が第三者他行要件となるため、特例法の適用はなく動産譲渡登記の対象とはなりません。