【2024年最新】予備試験は独学で合格できる?難易度レベルに合わせた勉強法もご紹介

法務省の最新発表によると、令和5年度に実施された予備試験の受験者数は13,372人、合格者数479人、合格率3.58%でした。

令和6年に実施される予備試験の日程は、短答式試験が年7月14日(日)、論文式試験が9月7,8日、口述試験が令和7年1月25,26日です。

毎年、予備試験を受験するた方が増えていますが、独学で目指す方もいるので、勉強法やスケジュール管理など気になる方も多いでしょう。

独学で予備試験合格を目指す、正確な人数を調べるのは難しいので、当ページでは独学で予備試験合格率を上げる方法について、分析してみました。

予備試験を受験しようと考えている方は、参考にし学習方法を試してみてください。

最新の予備試験について、合格率や合格者の年齢などを解説した動画もあります。

動画を視聴し、最新の傾向を把握しておきましょう。

目次

予備試験に独学で合格した人はいるのか?

予備試験を、独学で対策するための方法やポイントなどを解説する前に、独学で予備試験に合格した方がいるのか、当サイトで調査をしました。

調査したところ、参考になる体験談を見つけたので紹介します。

学習方法にも触れているので、予備試験対策の参考にしてください。

合格体験談① 法学部在学中にわずか半年間の独学で予備試験に合格

実際に合格した方(仮称:Aさん)は、当時大学3年生でした。

名門の進学校から、東京大学法学部に入学したAさんは、身近な先輩が独学で合格したことを知り、独学での挑戦を決断しました。

東京大学法学部ということで、既に法律の知識があるAさんですが、最終合格までの勉強時間は全部で1200時間程という驚きの短さです。

一般的に、必要とされる予備試験の勉強時間は3000時間程度といわれているので、Aさんは効率よく学習を進めていたのが分かります。

効率よく学習するコツとして、試験対策のテキストを何周も読んでインプットすることと、過去問や問題集を繰り返しアウトプットすることを挙げていました。

ただ時間をかけてインプットするのではなく、速読のスキルを身に付けて、短時間でもしっかりと理解できることを心がけていたそうです。

【合格体験談からわかる独学のポイント】
・速読スキルを習得してひたすら頭に叩き込む
・論文式から短答式の順に試験対策をする
・テキストの読解や過去問を何度も繰り返す

合格体験談② 予備試験対策に自分に適した勉強法を確立させ合格

2人目の独学で合格した方(仮称:Bさん)は、集中力が続かず六法全書もほとんど開いたことがないという、いわゆる「ズボラ」な方です。

怠惰な人間と自虐するBさんは、独自に編み出した勉強法で、令和3年の予備試験に中位合格できました。

たくさんの問題を解くことが苦手なBさんは、人気の高い教材を使わずに、適度に絞った問題数を短時間で学習できる教材を選びました。

また、論文式対策では起案が苦手という理由から、予備校の解答例を10周以上ひたすら読むという勉強法で、一連の文章を頭の中に叩き込みました。

このように、人気のある教材や定石のような勉強法に従うのではなく、自分に適したオリジナルの勉強法を編み出すことと、それを信じて続けることを徹底したのがBさんの必勝法です。

【合格体験談からわかる独学のポイント】
・教材のレビューが良くても自分に合わなければ他を探す
・苦手な分野は避け継続できる勉強法を見つける
・周りの勉強法に左右されず自分に合ったやり方を信じて続ける

合格体験談③ ひとつの勉強方針をひたすら反復させて予備試験に合格

最後に紹介する、独学で合格した方(仮称:Cさん)は、ロースクール3年生の時に予備試験に合格し、その後司法試験に1回の受験で合格しました。

金銭面を考慮して、予備校は模試や答練などのタイミングのみ利用したそうです。

Cさんの勉強法は、「条文チェック+過去問演習+ノートに知識をまとめる」ことを徹底的に繰り返しました。

六法の条文を読み込み、文献の参照にある条文でも必ず細部まで読んでいたようです。

メインの試験対策は、過去問を何度も繰り返し解くことでした。

最初は解答できない問題が多かったですが、何度も解き続けることで、知識のインプットとアウトプットにつなげていました。

ミスした問題はテキストで学び直し、定義など必要な情報をノートにまとめたそうです。

また、短答式試験対策として、判例六法に実際の出題ケース(出題年度・問題番号・肢)をメモしておくことで、何度も出題されている条文が一目で分かるように工夫していました。

【合格体験談からわかる独学のポイント】
・参照条文は必ず参照し、とにかく条文素読をする
・過去問演習を何度も解き、テキストは補助として用いる
・必要な知識をノートにまとめ、繰り返しインプットする

予備試験合格のために試験対策を独学で行う3つのメリット

体験談を見る限り、独学で予備試験対策はできますが、難しいと感じた方も多いでしょう。

しかし、予備試験対策を独学で行うことにもメリットがあります。

費用面や仕事との両立面で、メリットがあるので、学習を始める前に確認してみてください。

メリット① 予備試験対策の経済的負担を減らすことができる

予備校に通う場合は、平均で30万から50万円程度の、負担が発生してしまうのが懸念点です。

マンツーマンレッスンなど、サポートが手厚くレベルの高い講座では、数百万円必要になるケースも。

家庭の都合などにより、コストをかけられないという方は、独学であれば経済的負担を減らせるでしょう。

独学の場合、必要な費用は教材費や問題集、模試や試験の受験料です。

教材や問題集を揃える費用は必要ですが、予備校に比べるとコスト削減は実現可能と言えます。

また、法学部などに通っていた方であれば、独学でも予備試験対策ができるでしょう。

法律の知識があるので、学習範囲も狭く、効率よく試験対策が可能。

自分のレベルに合わせて、独学か通信講座、予備校を選ぶと失敗なく試験に臨めます。

独学が不安で、通信講座や予備校を選ぶ場合は、教育訓練制度を利用するのがおすすめ。

教育訓練制度は、条件を満たすことで受講料の一部が支給される制度です。

制度を利用すると、費用が返ってくる可能性があるので、費用を抑えて予備試験対策ができます。

メリット② 夜間や早朝でも好きな時間帯に予備試験の勉強ができる

独学の場合、決まった時間に勉強する必要はありません。

仕事をしていたり学業に専念している人でも、スキマ時間や自由な時間が取れる夜間や早朝に、勉強できるのが独学のメリットです。

予備校で指導を受ける場合は、講師が講義をする時間に合わせたり、受講する際の移動時間もかかってしまいます。

自宅をメインに学習できるので、短いスキマ時間でも勉強に有効活用できるでしょう。

また、独学であれば、自分のペースで勉強を進められるのがメリット。

カリキュラムが決まっていないので、突然の残業や体調不良にも、柔軟に対応できます

予備校や通信講座であれば、講義の日程や受講期間が決まっているので、スケジュール変更が難しい場合があります。

ライフスタイルに合わせて、予備試験対策をしたい方は、独学で学習を進めると良いでしょう。

メリット③講師や他の受講生がいないので予備試験のプレッシャーが少ない

予備校や通信講座を利用すると、講師からのフォローがあったり、他の受講生の状況がリアルタイムに分かります。

試験直前になると、試験を受験するプレッシャーからライバルがいる環境がストレスになったり、講師からのアドバイスも負担に感じる可能性もあるかもしれません。

独学であれば、周りの状況が見えないので、プレッシャーを感じる機会も少なく試験対策に集中できます。

予備校や通信講座では、周りの目や緊張感が負担になる場合は、独学で予備試験対策をすると良いでしょう。

独学だけでは不安という方は、予備校で行われる模試や、通信講座でも一部の分野に絞って受講するのもおすすめ。

模試を受ける際には、同じく予備試験を受ける受講生がいるので刺激になり、独学でもモチベーションを保つことができます。

通信講座では、試験直前に対応したコースや過去問に特化したコースなど、状況に合わせてカリキュラムを選べます。

独学と通信講座を組み合わせることで、費用を抑えながら効率よく試験対策ができるので、予備試験の合格を目指す方は、通信講座のコースをチェックしてみてください。

予備試験対策を独学で行うデメリットは?注意点と対策を解説

予備試験対策を独学で行う際の、デメリットについて解説をしていきます。

独学は、メリットも多いですがデメリットもあるので、注意点を確認しておくことで対策を立てることができます。

独学に不安を感じる方はデメリットを確認し、自分に適した方法か、対策をして予備試験に臨めそうかを確認してみてください。

デメリット① 予備試験の学習を続けるモチベーションを維持できない

独学は、1人で勉強を続けないといけないため、モチベーションを維持できない方が多いです。

時間管理や学習の進捗具合で、途中で諦めてしまったり挫折してしまうケースも発生しやすいのが難点。

数ヵ月の勉強で合格できるのであれば、モチベーションも維持しやすいですが、、予備試験は1年から数年かけて対策する人も少なくありません。

長い期間、学習を進めるためには、気力や明確な目標が必要になるので、独学での予備試験合格は難しいと感じる原因になっています。

実際に、予備試験や他の難関資格を取得している方は、明確な目標を持って意識を高く維持して学習をしています。

モチベーションが続かない、学習が継続できない場合は、一度予備試験をなぜ受けようと思ったのかを考え直してみると良いでしょう。

以下の動画では、結果が出る勉強法や意識の持ち方について、解説をしています。

【対策法】

予備校に通っていなくても、同じく予備試験に向けて勉強する仲間をSNSで見つけることができます。SNSを通じて仲間を見つければ、互いに励ましあったり勉強の刺激がもらえるでしょう。交流したくないという人でも、Twitterなどの検索を使えば、同じように独学で勉強する人の投稿を知ることができ、試験対策の情報収集にもつながります。

また、定期的に模試を受けるのもおすすめ。模試は、同じ志の方と一緒に受けることができるので、ライバルの姿を見ることで刺激になり、モチベーションが維持できます。

デメリット② 予備試験に対して分からないことを質問できず不安が残る

予備試験対策をする際に、問題に取り組んでいたりテキストを読んでいると、どうしても理解できないところが出てきます。

疑問点を解消するには、YouTubeで予備校講師が展開する動画を視聴したり、市販のテキストを追加で購入するといった方法があります。

しかし、1つの問題を解決するのに時間がかかってしまうのであれば、結果的に効率の悪い勉強法になってしまうので注意が必要。

法律の学習が初めての方は、特に疑問点が多く出てくる可能性があるので、対策を立てて勉強を進めなければいけません。

【対策法】

インターネットでは、情報が多く公開されています。テキストやYoutubeなどと、最初から情報を得る媒体を絞ってしまうよりも、ネット検索やSNSを使って調べてみると、似た問題を解説しているソースが見つかりやすくなるでしょう。

中には予備試験から司法試験に合格後、実際に法曹界で活躍する人が運営するブログやSNSもあります。彼らが発信している解説を探してみたり、解説以外にタメになる勉強法を知ってみるのもおすすめです。

予備試験対策を独学でする場合のスケジュール管理法

実際に、予備試験を独学で対策する場合、必要な勉強時間や、毎日どの程度学習をすると良いのかをまとめました。

スケジュールを立てるには、最初にいつ予備試験を受けるのかを明確に決めましょう

試験日を決めることで、今後の日程を逆算して決めることが可能です。

1年で合格を目指すのか、3年で合格を目指すのかでは、学習時間が異なります。

計画的に学習を進めるためにも、試験日を決めて明確な目標を定めてください。

予備試験に合格するために必要な勉強時間は3000時間から10000時間

一般的に、予備試験合格に必要な勉強時間は、3000時間から10000時間といわれています。

既に、法律への知識があったり試験経験者など、個人によって試験を受ける際の状態は異なります。

そのため、個人の勉強時間は必ずしも上記の時間とは限りませんが、目安として覚えておきましょう。

時間はあくまで目安なので、試験対策をする際には、効率よくインプットとアウトプットを繰り返さなければいけません。

また、具体的に合格したい年度が決まっている場合は、逆算してどれだけの勉強時間を確保できるかイメージできます。

たとえば3年後の試験に受かりたい場合、1日4時間の勉強をすると仮定すると、4380時間の勉強時間を確保できることが分かります。

具体的な勉強時間が分かれば、1日にどのくらい学習を進めればいいのか把握できるので、結果として効率よく予備試験対策ができるでしょう。

【結論】予備試験の勉強時間を踏まえた最適なスケジュールを紹介

先ほどの勉強時間データを参考に、「初学者」と「社会人」の大きく2パターンを例にして、勉強スケジュールを確認してみましょう。

予備試験を受ける方は、自分の状況にあったスケジュールを確認し、参考にしてください。

初学者が予備試験対策を進める場合のスケジュール

初学者は、学生や社会人に限らず法律の知識がないので、多めに勉強時間を確保する必要があります。

そのため、3000~6000時間を目標の勉強時間としてみましょう。

また、受験するのは3年後と仮定します。

3年間のうち、半年は模試や答練など最後の詰めに使うとすると、知識を習得して過去問をひたすら解ける期間は2年半程度です。

平均して、1日あたり5時間勉強すると仮定すると、2年半で4560時間の勉強時間を確保できることが分かります。

一般的に、必要とされる勉強時間はクリアしていますが、初学者の中には不安と感じる人もいるかもしれません。

なるべく多めに勉強時間を確保するなら、1日6時間と仮定してみます。

1日6時間勉強できるとすれば、2年半で5472時間の勉強時間を確保できます。

毎日6時間でなくても、平日4.5時間、休日10時間など調整ができればOK。

目標の受験年度から逆算して、1日に取れる勉強時間と最終的な勉強時間を算出してみれば、自分にとって無理のないペースでできるかが把握できます。

万が一、勉強時間の確保が難しい場合は、受験年度をもう1年遅らせることもひとつの手です。

目標の試験日を決めず、勉強をスタートさせてしまうと、長期間の学習に耐えられないだけでなく、集中して知識を定着できないので、受験年度も延びてしまうので注意が必要。

独学の場合は、最初にスケジュールを立て、状況に応じて都度調整をしてみてください。

また、自宅で学習をする場合、テレビやスマホなどの誘惑があり、集中できない方は対策をしましょう。

テレビを見たくなる方であれば、テレビがない部屋に移動し学習に集中できる環境を作ります。

スマホやゲームの誘惑がある方は、見えない所に端末を置き、使用できないようにするのがおすすめ。

自宅で集中できない場合は、カフェや図書館に行っても良いでしょう。

誘惑が多い自宅での勉強方法は、こちらの動画でも紹介しています。

社会人が予備試験対策を独学で行う場合のスケジュール

社会人の場合は、土日祝の休日や長期休暇に、まとまった勉強時間を取れることを前提にスケジュールを立てます。

平日は1時間、休日は10時間の勉強時間を確保できると仮定。

平日の長期休暇は、正月とGW、お盆に計2週間あると仮定しました。

また、有給休暇も10日分使えるとします。

ちなみに、祝日は土日と被らないものとして15日分を考慮しています。

  • 土日祝:10(時間)×(104(日)+15(日))=1190時間
  • 長期休暇:10(時間)×14(日)=140時間
  • 有給休暇:10(時間)×10(日)=100時間
  • 平日:1(時間)×(260(日)-15(日)-14(日)-10(日))=221時間

設定した日程で計算すると、1年間で1651時間もの勉強時間が取れることが分かりました。

2年間、同じ時間取り組めば3302時間で、社会人でも最短2年で3000時間の勉強時間を確保できるでしょう。

しかし、すべての休みを勉強に費やすことは難しいです。

家族がいる方や、仕事の休みが不定期の方であれば、多少のズレが生じます。

上記の勉強時間を、ひとつの目標としながらも、3年から4年かけて試験対策に臨むことをイメージすると良いでしょう。

また、平日1時間より少し勉強時間を増やし、その分休日の自由な時間を増やすというやり方もできます。

働きながら、勉強時間を確保するなら、通勤時間や仕事のお昼休憩、お風呂に入っている時間などを当てると、忙しくても3時間ほど学習できます。

さらに、最新の予備試験の結果では、社会人で働きながらも合格した方が80名ほどいました。

計画的に学習を進めれば、忙しい社会人でも合格を目指せることが分かります。

出典元:カヨウマリノ(@MarinoKayo)

独学での予備試験対策に役立つ!科学的な学習法3つ

今回は4つの研究論文を参考に、予備試験の独学で役立つ学習法をまとめました。

科学的に効果がある方法を紹介するので、独学の学習に活用してみてください。

紹介する方法は、どれも簡単に実践できるものなので、普段の学習スタイルに合わせて取り入れられます。

予備試験対策におすすめな学習法① インターリービング

インターリービング(interleaving)は、2017年に実施された、植草学園大学の研究を参考にしています。

学習面以外でも、違う運動法を組み合わせて練習するトレーニングにも活用されています。

インターリービングは、一元毎に知識を覚えるのではなく、並列して異なる知識を学ぶことで、結果的に学習能力の向上につながるという方法。

メカニズムに関する意見はさまざまありますが、一説では学習に変化を取り入れることで、変化への対応性を高めており、多角的な学習を通して立体的な理解につながっているとしています。

繰り返しの反復学習ではなく、学習の間に別の勉強法や他分野の学習を挟んでみることで変化がつき、効率良く知識を付けられるという仕組み。

予備試験の勉強に活用するには、たとえば論文式対策を2~3問繰り返す間に、短答の問題に取り組むといった方法が適切でしょう。

予備試験におすすめな学習法② 小テストを活用した分散学習

2007年に発表された関西大学の研究と、1998年に発表された信州大学(水野りか氏)の研究論文を参考にしています。(少し古いデータになりますので、ご参考程度に!)

新たな知識を習得した際、アウトプット方法として「小テスト」をして知識に定着させます。

さらに、予備試験対策には、小テストを活用した分散効果を狙う学習法が最適。

分散効果とは、学習時間に間隔を空けて分散させることで、記憶がより保持されやすくなるという効果です。

学習実験を行ったある論文では、難易度が高い知識を新たに習得したという状況でも、学習間隔を集中させず分散させることで、記憶保持に効果があることが分かりました。

先ほど紹介したインターリービングを活用して、予備試験対策では、A科目→B科目→A科目とA科目の学習間隔を分散させることが望ましいです。

間隔を置いて小テストを実施することで、更なる知識の習得につながるでしょう。

予備試験対策におすすめな学習法③ 視覚、聴覚、発声などに関連付けた学習

2009年に発表された、FC Laboratory  中津山幹男氏の研究論文を参考にしています。

黙読や用語を見て覚えるよりも、音読や手を動かして書くことで、視覚や聴覚を刺激した効果的な学習ができるとされています。

人間は、意識が音声や文字を通じて情報を記憶するという、高度な記憶システムを持つため有効な方法。

ただし、やみくもに全てを音読や写経などをするのでは、効率が悪くなります。

予備試験対策をする場合は、自分が覚えづらいと判断した、難易度の高い知識や判例に絞るのがおすすめ。

覚えずらい箇所も、音読やノートにまとめたり、写経するといった、行動を関連付けた学習をして効率よく知識を定着させると良いでしょう。

また、論文とは異なりますが、セルフレクチャーという学習方法もおすすめ。

セルフレクチャーとは、自分自身に用語などの説明をし、知識の定着をしていくという方法です。

実際に、セルフレクチャーを取り入れ、最年少で司法試験に合格した方がいました。

音読やセルフレクチャーといった、行動による知識の定着率が高いことが分かります。

予備試験対策の独学におすすめ!学習に活用できる参考書4選

予備試験の対策には、参考書選びも重要になります。

選び方としては、難関である予備試験を合格した方のブログを最初に確認します。

合格者が、使用したテキストが紹介されている可能性があるので、複数のブログを確認し共通する参考書を探してください。

参考書の候補が見つかったら、実際に中身を見て確認します。

合格者が紹介していても、自分に合わない場合もあるので、慎重に選びましょう。

参考書の選び方は、こちらの動画でも紹介しています。

以下では、特に予備試験におすすめな参考書を紹介しますので、テキスト選びの参考にしてください。

気になった参考書を確認し、試験対策に活用しましょう。

予備試験の独学に役立つ参考書① 読み解く合格思考シリーズ

予備校の辰巳法律研究所が出版する、「読み解く合格思考シリーズ」では、予備試験合格に向けた思考法も知ることができます。

法律の知識を、図を使用して丁寧に解説してくれるので、知識の習得がしやすい参考書。

応用問題にも対応しているうえ、合格者の思考法も理解できる優れものです。

予備校が出版しているので、最新試験の対策ができ、独学で試験合格を目指す方から人気です。

法律の学習が初めての方でも、読みやすく工夫されているので、一度手に取ってみてください。

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予備試験の独学に役立つ参考書② 伊藤真の入門シリーズ

予備試験や司法試験の予備校として人気の高い、「伊藤塾」の塾長である伊藤真さんが著者の入門シリーズです。

各シリーズは、入門レベルの基礎知識が分かりやすく解説されているので、初学者にもおすすめしたい参考書。

入門シリーズである程度知識をつけた方は、伊藤真塾長の試験対策講座シリーズも導入すると良いでしょう。

情報量が多く、参考書として十分活用できる1冊。

入門シリーズは、講義形式で書かれているので、実際に講義を受けているような感覚で知識を取得できます。

憲法や法学、刑事訴訟法など、各分野ごとに分けて読むことができるので、足りない知識を補う目的でも使用してみてください。

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予備試験の独学に役立つ参考書③ 法務省の公式ホームページ

法務省の公式ホームページは、法改正に関する最新情報が掲載されており、資料を無料で閲覧できます。

PDFやパンフレット形式の資料が多く、イラストも使って分かりやすく改正点がまとまっています。

法改正に対応する場合は、印刷して学習するのがおすすめ。

無料なので、自宅にプリンターがあれば、常に最新の情報を得ることができます。

無料で活用できる参考書なるものなので、普段の知識習得と並行して最新情報を積極的にチェックしましょう。

【FAQ】独学で予備試験対策をする際のよくある質問

最後に、予備試験の独学について聞かれる質問を、回答付きでまとめました。

予備試験の独学は何から始めればいい?

まずは勉強計画を立てることから始めましょう。目標とする受験年度や、確保したい1日の勉強時間、そしてどんな教材を使うのかといった要素をすべて検討することが大切です。勢いで始めてしまっても、挫折しやすいので注意が必要。自分が無理なく続けられる勉強法を見つけたうえで、勉強計画を立ててみてください。

予備試験に独学8ヶ月で合格できますか?

法律関連の知識を既に習得している方であれば、独学8ヵ月での合格も可能でしょう。しかし、必ず8ヵ月で合格できるとは限りません。前述の通り、一般的には3000時間程度の勉強時間が必要とされるので、8ヵ月の期間にまとまった勉強時間を確保できるか、もしくは必要な基礎知識は既に習得しているという条件がなければ、短期間での合格は難しいでしょう。

社会人で独学の予備試験合格は無謀ですか?

社会人の方でも、独学で予備試験に合格する人は存在します。忙しい中でも、自分に無理のないペースでできる学習法を検討してみてください。受験までの年数にゆとりを持つなどすれば、忙しい社会人でも独学で勉強を続けて合格に近づくことは十分可能です。ただし、モチベーションがないと、長期間の学習は続かないことも理解しておきましょう。

効率よく、スキマ時間で学習するなら、通勤時間や食事の時間などを勉強に当てると良いでしょう。短い時間でも、集中して取り組むことで学習を進めることが可能です。

予備試験に合格した方のおすすめブログはありますか?

文系サラリーマン独学勉強部屋」がおすすめです。実際に社会人で予備試験から司法試験まで独学で合格した方のブログです。

続いてのおすすめは、「予備試験を独学・1年で受験してみた」です。非法学部出身の方が、1年の独学で合格を果たしました。おすすめの勉強法や、弁護士になってみての感想を紹介しています。

その他にも、独学で予備試験に合格した方が多くブログを展開しているので、ぜひチェックしてみてください。

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