【2024年最新】中小企業診断士試験は独学で合格できる?難易度レベルに合わせた勉強法もご紹介

昨年(令和5年度)の、中小企業診断士試験合格率は29.6%、合格者数は5,521人でした。
参考:令和5年度 中小企業診断士第1次試験に関する統計資料|J-SMECA 一般社団法人 中小企業診断協会

中小企業診断士は、中小企業の経営課題を診断し助言する専門家で、独学でも合格を目指せる資格です。

正確に、独学で合格した方の人数を調べられませんが、合格率などから当サイトで推測しました。

独学で、中小企業診断士の資格を取得しようと考えている方は、参考にしてください。

以下の動画でも、独学で習得できる資格に、中小企業診断士があります。

目次

中小企業診断士試験に独学で合格した人はいるのか?

中小企業診断士試験を、独学で合格した方の体験談を紹介します。

体験談には、学習方法や教材の選び方なども紹介するので、参考に試験対策をしましょう。

合格体験談①復習と事例の分析で中小企業診断士に独学で合格

10ヶ月の独学での学習後、1度目の受験では不合格となったAさん(仮称)。

2年目は、「過去問で出題されている、正答率が高い問題だけは完璧に解けるようにする」と決めます。

過去問演習を繰り返し、間違えた箇所や少しでも理解が不十分な箇所は、徹底的に覚えました。

正答率が低い問題は避け、範囲を絞ったことで、見事1次試験に合格します。

およそ1年かけて1次試験に合格後、2次試験までは2ヶ月半ほどで各事例を分析。

過去問にとらわれすぎず、事例に活用できるフレーズを覚え、文章を作る練習に取り組みます。

得点が取れる文章が作成できるようになり、見事合格を果たしました。

【合格体験談からわかる独学のポイント】
・正答率が高い頻出問題を完璧にマスターする
・少しでも理解があやふやな箇所を徹底的に覚え直す
・記述式対策は事例ごとに頻出フレーズを覚える

合格体験談②反復学習で知識を定着させ独学でストレート合格

1,000時間以上の勉強が、必要とされる中小企業診断士の試験に、Bさん(仮称)は750時間の学習でストレート合格しました。

実践していたのは、何も見ずに正答できた問題に〇、テキストを見て理解できたものに×の印を付けるという方法です。

翌日に同じ問題を再度解いて、同じ手順で印を付けます。

その後は、2日後、5日後、1週間後と間隔を空けて解き直しました。

1週間後も〇だった問題は、「記憶に定着した」と認識し、途中で×になった問題は最初から覚え直すことを実践。

覚えた内容を忘れないように、反復学習をしました。

また問題集は数冊に絞り、1冊を完璧に覚えるつもりで演習に取り組みます。

加えてBさんは、アガルートのような通信講座の資料を請求することも推奨しています。

無料体験で学習できるうえ、試験概要や学習アドバイスを共有してもらい、お金をかけずに有益情報を獲得できるためおすすめ。

【合格体験談からわかる独学のポイント】
・問題ごとに〇×のマークを付けて定着度を可視化する
・テキストを数冊に絞り内容は完璧に理解する
・通信講座の無料体験や資料から有益情報を得る

合格体験談③特定の会社が出す教材に絞って中小企業診断士試験に合格

Cさん(仮称)は、合計20ヶ月の学習期間で、中小企業診断士の試験に合格しました。

1日平均2時間程度、合計約1,200時間の勉強時間を確保し、1次試験と2次試験のいずれでも地道に学習を継続します。

テキストや問題集、過去問をひたすら周回して1次試験に合格。

2次試験の記述式は、問われているのが問題点、課題、解決策のいずれなのか、しっかり明確化して学習に取り組みました。

問われている事柄を間違えると、記述自体は合っていても、不正解となってしまうためです。

また、「絶対にやらない」と決めていたのが、あらゆる会社の教材を手あたり次第に買うことでした。

複数のテキストを読むと、内容が頭に入りにくくなり、時間の無駄になりかねません。

「TACのスピードテキストと過去問題集だけ」と、特定の会社に絞って学習するのが合格のポイントです。

【合格体験談からわかる独学のポイント】
・テキスト・問題集・過去問の周回を繰り返す
・記述式では「何を問われているのか」を明確化する
・テキストは特定の会社に絞って購入する

中小企業診断士試験対策を独学で行うメリット

体験談を見ると、中小企業診断士も独学で合格を目指せる資格です。

独学は、通信講座や予備校とは異なるメリットがあるので紹介します。

中小企業診断士を目指している方は、参考にし独学で学習するか検討しましょう。

メリット①独学は費用を節約して安く中小企業診断士の学習に取り組める

独学で勉強する場合、通信講座や予備校に支払う学費を節約できます。

通信講座は、安くてもおよそ5万~10万円の受講料がかかり、予備校であれば入会金に加えて20万~30万円の受講料が必要です。

その点、独学では自習に使うテキストの教材費しかかからず、学習費用を抑えられます。

何よりもコスパを重視する方にとっては、独学は最もメリットが大きい学習方法でしょう。

メリット②独学は自分に合ったペースで中小企業診断士の学習を進められる

独学であれば、講座が指定した学習スケジュールに縛られず、自分のペースで学習を進められます。

社会人であれば仕事や家庭、大学生であれば学業やサークルなどの予定に合わせて、自由に期間を設定可能です。

ライフスタイルやスケジュールに合わせて、無理なく資格取得を目指せるでしょう。

時間や場所が指定されず、教材の発送スケジュールも気にしなくて良いのは、独学ならではの魅力です。

メリット③独学は中小企業診断士試験に必要な知識習得に集中できる

独学で勉強する方は、周囲に惑わされず、目の前にある課題だけに集中できるのが強みです。

予備校であれば、周囲の受験生と自分の実力を比較して、落ち込んでしまう可能性があります。

一方、独学なら周囲と比べて焦ることもなく、「講師の期待に応えなければ」というプレッシャーも感じません。

自分が今やるべきことを淡々とこなし、目の前の課題に集中することで、中小企業診断士の資格に必要な知識を身につけられます。

中小企業診断士試験対策を独学で行うデメリットと対策法を紹介

独学は、自分のペースで学習を進められますが、デメリットもあります。

中小企業診断士は、難関といわれる資格なので、デメリットも把握し独学で試験対策をするか、検討しましょう。

デメリット①中小企業診断士の学習を自力でするため時間がかかる

独学は、自分の好きなペースで学習を進められる半面、最新の出題傾向を分析したり、教材を選んだりとやるべきことが多いです。

また、中小企業診断士の出題範囲にある、法改正情報や試験の方針変更などがあっても、自分で情報収集をする必要があります。

さらに、解答を読んでも理解できない問題があれば、自分で解き方を調べるため、予定より勉強時間がかかるかもしれません。

誰からもサポートしてもらえず、孤独を感じながら、すべてを自分で解決する必要があるのはデメリットです。

【対策法】
独学で中小企業診断士の試験対策をする場合は、自分主体で学習しつつ、情報交換できる相手を見つけることが大切です。
相談できる相手がいれば、疑問や不安が生じても解消できる可能性が高まります。
オンラインサロンや、Facebookのコミュニティなどに参加して、相談相手や励まし合える勉強仲間を見つけてみてください。
グループに所属することで、法改正情報や試験の最新情報を共有してもらえるでしょう。

デメリット②独学は自分の実力を客観視するのが難しい

独学で中小企業診断士の勉強をする場合、自分の実力を、客観的に分析するのが難しい可能性があります。

通信講座であれば、模試や過去問演習ツールで、本番同様の条件で実力試しができるものの、独学ではその機会が少ないです。

現時点での、得点力や合格力を可視化できず、正しい勉強法に取り組めているのか判断できません。

出題傾向を、踏まえた対策ができていない場合、学習自体が無駄になってしまいます。

【対策法】
独学で、学習しながら自分の実力を客観的に把握するには、公開模試を受けることが大切です。模擬試験を受ければ、最新の傾向を把握しつつ、合格に必要な力が付いているか確かめられます。
自分の実力を、客観視するのを躊躇する方もいますが、点数が低くても落ち込まず、軌道修正に役立てていきましょう。
本番の予行演習としても、ぜひ活用してみてください。

中小企業診断士試験を独学で対策する場合のスケジュール

実際に、中小企業診断士試験を独学で対策するとなった場合に、どれくらいの勉強時間が必要なのか紹介します。

スケジュールの立て方も解説するので、自分の状況に合わせて参考にしてください。

中小企業診断士試験対策には800から1,000時間の勉強時間が必要

中小企業診断士試験に、合格するための目安勉強時間は、800~1,000時間とされています。

1年で合格を目指す場合、1日あたり1,000時間÷365日=2.7時間の勉強時間が必要。

1日約3時間の勉強時間を確保すれば、余裕を持って1,000時間を超えられます。

社会人や大学生は、仕事や学業などやるべきことが多く、毎日欠かさず3時間も勉強するのは難しいかもしれません。

仮に科目合格制度を活用して、2~3年かけて合格を目指す場合、1日あたりの勉強時間を1~2時間に抑えることも可能です。

例えば、1年目に1次試験の7科目中3科目に合格し、残りの4科目は2年目以降に合格する方も。

この場合、得意科目に絞って1日1時間程度の勉強を続ければ、3年目で2次試験合格を目指せるでしょう。

ライフスタイルに合わせて無理なく勉強したいのか、確実に受かりたい年度があるのかによって、1日あたりの勉強時間は異なります。

無理なく勉強したい方も、まずは目標の合格年度を決め、そこから逆算して1日の勉強時間と今年合格を目指す科目を決めましょう。

【結論】勉強時間を踏まえた最適なスケジュールとは?

先ほどの勉強時間データを参考に、「初学者」と「社会人」の大きく2パターンを例にして、勉強スケジュールを確認します。

初学者が独学で中小企業診断士試験対策を始める場合のスケジュール

まずは1年で合格を目指して、中小企業診断士試験の出題傾向を踏まえた、テキストや暗記ツールで知識を補いましょう。

中小企業診断士試験の、1次試験科目は7科目と多く、初学者は何から手を付けるべきか迷ってしまいやすいです。

しかし、受験生の中には、独学で数ヶ月学習をし合格した方もいます。

特定の科目合格を目指すのも良いですが、気が緩みやすいため、不可能に思えても「1年でストレート合格する」という気持ちで学習するのがおすすめ。

半年前には、過去問演習に注力して、アウトプットでの実践力を磨いていきます。

分からない問題は解説を熟読して、解けるまで演習を繰り返しましょう。

1次試験は、1ヶ月前には模試を受け、間違えた問題から苦手分野を把握して確実につぶします。

結果に一喜一憂するのではなく、足りない知識を補強すれば、合格は可能です。

2次試験2ヶ月前には、事例ごとの知識や雛形を覚え始め、少しずつ記述力を身に付けていきましょう。

社会人が中小企業診断士試験対策を始める場合のスケジュール

仕事で忙しい社会人は、細切れの時間を使えば、1年で1,000時間の勉強時間を確保できます。

通勤電車で移動中やお昼休み、就寝前の時間を使って、1日3時間の勉強に取り組みましょう。

とはいえ、仕事がある日はどうしても疲れてしまい、勉強できないこともあります。

勉強できない日があった場合は、休日にまとめて5~6時間勉強して、不足した時間を補ってみてください。

時間がない社会人は、スケジュールの早い段階から過去問に取り組むのがおすすめです。

最初は、解けなくても問題ありません。

過去問を解くのではなく、解答を見て、先に知識を習得するのです。

最新の過去問集が1冊あれば、出題されやすい分野に絞って、詳しい解き方を理解できます。

まずは過去問の解説から知識を補い、演習で過去問を解けるようにすれば、効率的に出題傾向を踏まえたインプットが可能です。

併せて以下の時間帯に各学習に取り組むと、知識が定着する可能性が高いため、ぜひ実践してみてください。

・記憶が定着しやすい就寝前に暗記ツールや問題集でインプット
・朝に暗記した知識を覚えているか確認
・昼に過去問演習でアウトプット

社会人はとにかく時短化・効率化を重視した手順での学習で、1年での合格を目指しましょう。

独学での中小企業診断士試験対策に役立つ科学的な学習法

科学的な学習法①自分に合う学習法と普段通りの状況で合格可能性を向上

2022年に発表された、藤田医科大学医学部医療コミュニケーションの藤江里衣子氏以下4名の研究を参考にしています。

研究を参考にした、合格に必要なポイントは「自分に合った学習方法の実践」と「通常通りの精神状態で受験」です。

勉強に励んでいる学生の学業不振の原因を分析し、自分に合っていない学習方法で勉強している可能性を示唆しています。

視覚的な暗記が不向きな方が、

「知識を眺めて覚えるのは、自分で書いて覚えるより効率的」

と判断し、視覚的暗記が中心の学習をしても、内容は記憶に定着しません。

さらにテスト前日だけ徹夜すると、規則正しく生活していた準備期間と異なる状況下での受験となってしまいます。

通常とは異なる精神状況でテストを受けると、模試では好成績を残した方も、眠気やだるさが相まって不合格になる可能性があります。

「聴いて覚える・書いて覚える・見て覚える」のいずれが自分に合っているか見極め、通常通りのコンディションで本番に臨みましょう。

科学的な学習法②BGMは最適なものを選んで集中力を高める

2010年に発表された、岐阜大学の合掌顕氏以下2名の研究を参考にした学習方法です。

一般的に、無音の状態で勉強するのが、最も集中力の維持に効果的とされていますが、一部例外の方もいます。

研究では、作業をしながら別の作業を進める「ながら」習慣のある方は、リラックスできるBGMをかけると集中力が高まると分かりました。

ただし、歌詞のある音楽や好きな音楽を聴くと、曲に意識が向いて、集中が途切れてしまいます。

クラシック音楽のような、リラックスできる音楽をBGMに選ぶと、集中しやすいです。

「ながら」習慣がない方は、無音の方が集中しやすいため、自分の性質に合わせて、最も理想的な学習環境を作ってみてください。

科学的な学習法③記述式の過去問演習では答案のアイデアを数日寝かせてみる

2006年に発表された、ジョージタウン大学で教鞭をとる、コンピューターサイエンス研究者カル・ニューポート氏の論文を参考にした学習方法です。

論文には、答案のアイデアを数日寝かせることで、良質なレポートを完成させた学生の事例が載っています。

ある学生は水曜日に資料を読んだ後、2日の間は心の中にアイデアを寝かせておきました。

素材を心の中で昇華させる時間を設けた後、土曜日に2~3時間だけ使い、エッセイのアウトラインとイントロダクションだけ作成。

構成を一晩寝かせることで、良質な文章を熟考する時間ができ、日曜日にはクオリティの高いエッセイを執筆できたのです。

この方法を、中小企業診断士試験の記述式対策に活用してみましょう。

問題演習を、スピーディーに何度も回すことは大切ですが、過去問題集の中から1問だけ、あえて手を付けない問題を決めてみてください。

この1問については、先に解答を読み込んだ上で、雛形に沿った大まかな構成だけ作成します。

構成を作成後は、日常生活を送りながら、頭の中で答案について考えを巡らせましょう。

最低一晩寝かせた後で、前回自分が作った構成に向き合ったとき、模範解答以上に良質な解答を作成できる可能性があります。

中小企業診断士試験対策の独学に活用できる参考書4選

中小企業診断士試験の、独学におすすめな参考書を4つ紹介します。

1次試験対策用と、2次試験対策用の順に紹介しますので、テキスト選びの参考にして下さい。

独学に役立つ参考書①最速合格のためのスピードテキスト2024年度版|1次試験対策

1次試験に、合格するために必要な知識を、科目別にまとめた受験生必携の定番テキストです。

中小企業診断士講座で、実際に使われる「公式テキスト」のため信頼性が高く、正確な記述を参照できます。

膨大な情報量の中から要点を抽出し、コンパクトに凝縮したテキストのため、短時間で試験全体をカバーすることが可能。

体系図に加えて、豊富な表が掲載されているため、視覚的に情報をすばやく整理できます。

索引も充実しており、調べたい箇所をすぐに見極めて、学習全体を時短化したい独学の方におすすめ。

「スピテキ」でおなじみの、「スピードテキスト」という名前どおり、スピード合格を支える書籍です。

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独学に役立つ参考書②過去問完全マスター2024年版|1次試験対策

1次試験の知識が身に付いてきて、過去問演習に入るタイミングに、本書を活用しましょう。

1次試験で、出題された過去問が10年分収録されており、論点別や重要度順に確認が可能です。

法改正や制度変更にも対応しているため、最新情報を把握した上で過去問演習に取り組めます。

合格するには60%以上の得点が必要ですが、膨大な試験範囲をすべてカバーするのは難しいでしょう。

しかし、「過去問完全マスター」を利用することで、すばやく出題傾向を確認し、短期間で頻出論点を把握できます。

さらに、頻出論点の中でも苦手な論点を見つけ、徹底的に克服するうえで役立ちます。

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独学に役立つ参考書③ふぞろいな合格答案|2次試験対策

2次試験の記述式で、合格点を突破するための答案作成に役立つ参考書です。

令和3年度、中小企業診断士試験の2次試験受験生、およそ300名の答案を調査し合否の分かれ目を分析。

合格者6名の、「勉強法」や「当日の思考・行動」に加え、答案も紹介して、合格した方の特徴をつかめる内容です。

ただし合格に必要な情報が凝縮されている分、重量があるため、持ち運ぶにはやや不便かもしれません。

重要な箇所をスマホで撮影したり、コピーを取ったりすることで、普段から繰り返し眺めてみてください。

自分でも実際に時間を測って解答し、都度本書の情報を参照しながら答案をブラッシュアップしていきましょう。

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【最後に】中小企業診断士試験の独学に関するよくある質問

中小企業診断士試験は独学だと最短どれくらいで合格できる?

中小企業診断士試験に合格するためには、最低でも約900時間程度の勉強が必要とされています。

ただし900時間での合格は、学習経験者や通信講座の効率化されたカリキュラムの利用者でなければ困難です。

初学者であれば1,000時間が最小限の勉強時間。単純計算すると1日約3時間の勉強を1年間、毎日欠かさず行う必要があります。

通勤時間や就寝前などのスキマ時間をフル活用すれば、合格は決して不可能ではありません。

筆者は100時間ほどの学習で、中小企業診断士試験と一部の出題範囲が被っているITパスポート試験に合格しました。

中小企業診断士試験で出題されるIT系分野をカバーしているため、現在は900時間を目安に中小企業診断士試験の勉強に取り組んでいます。

キタミ式イラストIT塾 ITパスポート」は、イラストや図表を使って、中小企業診断士試験の出題範囲の基礎知識を習得可能な書籍です。

筆者もこの書籍でITパスポート試験に合格できたため、ぜひ中小企業診断士試験の学習の手始めに利用してみてください。

中小企業診断士試験のストレート合格率は?

中小企業診断士試験に、ストレート合格できる可能性は4%前後とされています。

ここでのストレート合格は、科目ごとに合格するのではなく、一発で1次試験と2次試験の全科目に合格することを指します。

令和4年度の1次試験と2次試験の合格率を使って計算すると、
1次試験の合格率28.9%×18.7%=5.4%
という結果が出ました。

ストレートでの合格率がわずか5.4%ということは、約95%の受験生が、全科目には合格できなかったことを示しています。

大半の人が、何年もかけて数科目ずつ合格して、最終試験を目指しているのです。

ただし最初から「科目合格でいいや」という気持ちでは、無意識に油断して、どの科目でも不合格になりかねません。

それだけ難関の試験だからこそ、気持ちの上では「ストレート合格する」つもりで学習に取り組むことが大切です。

独学に役立つ無料の勉強サイト・アプリは?

iPhoneユーザー向けの無料アプリは「中小企業診断士過去問試験徹底対策」です。

苦手な分野や問題などが考慮された問題セットを作成でき、自分に最適化された問題演習に取り組めます。

複数の暗記カードやオリジナルの暗記カードを使い、1次試験で必要な知識をスキマ時間に習得することも可能です。

Androidユーザー向けの無料アプリは「中小企業診断士スピード問題集SmartAI-2023年度版」です。

TAC出版が提供しており、おすすめの書籍で紹介した「スピード問題集」の問題を約1,000問収録しています。

書籍同様に丁寧な解説を読めるため、演習と知識の補強を同時に行えるアプリです。

また通信講座「スタディング」に無料会員登録すれば、期限なしで問題演習ツールを体験できます。

ゲーム感覚で演習できるスマート問題集や、最大10分程度で終了する映像講義を視聴可能です。

有料会員より利用できる機能は少ないものの、基礎知識を習得しながら学習習慣を付ける上で、筆者も活用しています。

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